タグ: 医療保険の必要性の判断

  • 臓器移植と先進医療だけに特化した医療保険「リンククロスコインズ」への加入を検討したけど見送った

    連載:医療保険は不要 第36回です。最終回です。

    前回は、海外旅行時には、治療費無制限補償と持病補償のある海外旅行保険に入ったほうがいい ということについて書きました。

    今回は、前回に引き続き、医療保険に入る必要はないと考える私が「敢えて加入を検討した方がいい」と思う保険を紹介します。

    今回紹介するのは、先進医療を補償する保険です。

    我が家では、以前、先進医療と臓器移植に特化した医療保険「リンククロスコインズ」への加入を真面目に検討しました。

    入院保障を付けずに先進医療特約を付けることができる保険は、私が知る限りこれだけです。魅力的な部分もありました。

    しかし結局は加入を見送りました。その結論に至るまでを書きます。

    リンククロスコインズへの加入を検討されている方の参考になれば幸いです。

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  • 海外旅行保険の選び方~治療費無制限補償と持病補償はあったほうがいい【サイパン旅行の反省】

    連載:医療保険は不要 第35回です。

    前回は、差額ベッド代を賄うには医療保険は力不足 だということについて書きました。

    連載では「医療保険は不要だ」といい続けてきましたが、私が敢えて加入する医療保険を紹介します。

    今回は、海外旅行保険について話します。

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    2015年末、私はサイパンへ旅行しました。クレジットカード自動付帯の海外旅行保険しか掛けていませんでした。

    運悪く現地で腹痛を起こしてしまい、「医者にかかる羽目になったどうしよう」冷や汗をかきました。

    海外旅行の前には、治療費無制限補償と持病補償が付いた海外旅行保険に入っておかないと、不安でたまりません。

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  • 母子家庭(シングルマザー)に医療保険は不要!ひとり親への公的支援は充実している

    連載:医療保険は不要? 第24回です。

    前回は、 子供に医療保険は不要 という話でした。

    今回は、母子家庭(シングルマザー世帯)の医療保険について考えます。

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    ひとり親は「もし私が病気になったら、この子はどうやって生活すれば…」という悩みを持つものです。

    ついつい医療保険に入りたくなるかも知れませんが、医療保険に入るべきかどうかは慎重に判断してください。

    「不要な保険に敢えて入る意義」を考えることが大事

    連載:医療保険は不要 の冒頭で書いたように、医療保険加入は自由(任意)、つまり不要です。

    「自分にとっては入る意義がある」と思うなら医療保険に入ればいいし、そうでないなら医療保険に入らなければいいのです。

    そこを意識しながら、以下をお読みください。

    まず、ひとり親家庭の医療費への公的支援を抜きにして、考えてみる

    ひとり親家庭の医療費に対する公的支援はとても充実しています。

    しかし、ひとまず、ひとり親への公的支援を抜きにして考えてみます。

    親御さんが、サラリーマンである場合と、自営業である場合で入院費用を試算してみます。試算の方法は次の記事を参照してください。

    月収30万円程度の方について、入院月数ごとの入院費用(単位:万円)を、保険診療しか受けない前提(差額ベッドなどは使わない前提)で試算すると以下の様になります。

    入院月数3612182436
    会社員168112200301415657
    会社員2234588131173379
    公務員-16-32-46-60-94-161
    自営業11262304386598051,111
    自営業23650781198531
    • いずれも入院前の月収は30万円。
    • 会社員1は一般会社員(協会けんぽに加入する会社員)
    • 会社員2は大企業社員(シャープ社員)
    • 公務員は三重県教職員の場合
    • 自営業1は入院中に無収入となる自営業
    • 自営業2は入院中もいつも通り収入がある自営業

    公務員の入院費用はマイナスです。つまり、公務員が入院すると、お金の出入りの上では儲かってしまいます。これはシングルマザー公務員でも同じことです。

    会社員や自営業者については、ケガや病気が長引くと大変なケースもありますが、医療保険はいざというときに助けてくれません。

    あえて医療保険に入る意義はあるでしょうか。

    ひとり親の医療費への支援は手厚い

    次に、ひとり親の医療費に対する公的支援を考慮してみましょう。

    ひとり親の医療費に対しては、福祉医療費助成制度という手厚い公的支援があります。

    ひとり親にかかる保険診療費用をすべて助成してくれます。

    窓口ではいったん通常の自己負担分(診療費用の3割)を支払わなければなりませんが、自己負担分は後日すべて還付されます。

    子供が二人いるひとり親は、給与収入が500万円程度で他の収入がなければ、福祉医療費助成制度の対象となる

    私の住む伊賀市の場合、ひとり親に対する福祉医療費助成制度の対象者は、以下のように決められています。

    以下の1.~3.のすべてに該当する方。

    1.次のア~エいずれかに該当する人

    • ア.母子家庭で養育されている18歳未満の子(*)とその母
    • イ.父子家庭で養育されている18歳未満の子(*)とその父
    • ウ.父または母のいない18歳未満の子(*)とその養育者
    • エ.父または母が重度の障がい(国民年金の障害等級1級程度)にある18歳未満の子(18歳に達する日以降の最初の3月31日までの子)とその父または母

    2.健康保険に加入している人
    3.本人および養育者および扶養義務者などの所得が、制限額表の所得額未満の人(伊賀市役所/福祉医療費(一人親家庭等)助成制度

    ※条件に「健康保険に加入している人」とあるので「国民健康保険や共済組合に加入している人はだめなんだ‥」と思って、電話で問い合わせたところ、国民健康保険や共済組合に加入していても対象となるようです。紛らわしい‥。

    上記対象者は、以下の所得未満であれば、福祉医療費助成制度の対象となります。

    子供一人親所得
    0人192万円
    1人230万円
    2人268万円
    3人306万円
    4人344万円
    5人382万円

    例えば、子供が二人いるひとり親の場合、1年間の所得が268万円以下であれば、保険診療の費用が無料になります。

    1年間の所得が268万円になる給与収入は、色々考えられますが、おおむね500万円台から600万円台です。

    ひとり親の多くは福祉医療費助成制度の対象となるでしょう。

    福祉医療費助成制度の対象となれば、入院による損害はさらに少なくなります。

    先程の「入院月数ごとの入院費用」のうち、医療費(保険診療費用自己負担分のみ。単位:万円)は以下の通りです。

     3612182436
    一般会社員364976116143210
    シャープ101833486393
    公務員247101319
    自営業1364976116143210
    自営業2364976116143210

    ひとり親が福祉医療費助成制度の対象となった場合は、これを全く負担しなくてもいいのです。

    そのため、ひとり親が福祉医療費助成制度の対象となると、入院費用(単位:万円)は次のようになります。

    入院月数3612182436
    一般会社員3263124185272448
    シャープ13275583111286
    公務員-18-35-52-69-106-180
    自営業190181362543662901
    自営業20123-58-179

    大した損害金額ではないと思いますが、いかがでしょう。

    損害が大きかったとしても、ケガや病気に対して医療保険で備えたところで、いざというときには助けてもらえないことが多いんですけどね。

    ひとり親には、医療保険よりは、就業不能保険

    結局、ひとり親が医療保険に加入する意義は、薄いと言わざるを得ません。

    どうしても不安だから保険で備えたい‥という方には、医療保険よりは、就業不能保険(または所得補償保険)をすすめます。

    入院による損失額の大半は、就業不能によるものです。

    入院医療費を補償する医療保険よりも、入院による収入減少を手当てする就業不能保険(または所得補償保険)の方がいいと思います。

    とはいえ、就業不能保険(または所得補償保険)も必要とまでは言えず、保険金をもらうためにはかなり厳しい条件をクリアしなければならないものも多いです。

    就業不能保険(または所得補償保険)への加入は、慎重に検討して下さい。

    母子父子寡婦福祉資金制度でお金を借りることもできる

    ひとり親の場合、かなり高所得の方を除いて、母子父子寡婦福祉資金制度でお金を借りることもできます。

    かなりの低利融資ですから、医療保険に入るより有利です。

    ひとり親の入院対策は、お金以外をメインとするべき

    ここまでは、入院費用を賄うための資金手当に焦点を当てて話してきました。

    ひとり親が入院した場合の金銭的な損害は大したことがありません。

    入院時の資金手当ては、保険よりも、貯蓄や借入を優先して考えるべきです。

    ただ、万一に備えたリスクマネジメントで、資金手当から考えるのは間違っています。

    • そもそもリスクが発生しないようにする(リスクの回避)
    • それが無理でも発生頻度を下げる対策をする
    • 発生した場合の被害を抑える対策を取る

    こういったリスクコントロールから考えるのが普通です。

    ひとり親家庭で親の入院に備えて何か手を打つなら、お金の手当以外のことからするべきです。

    子供に家事能力を身につけさせる

    子供に任せられる家事を増やせば、その分、親の入院によるダメージも減ります。

    私の母は、私4歳・妹3歳の時に、2か月ほど入院しました。

    母は、妹が小学生に上がると同時に、私たちきょうだいに家事ノルマを与え始めました。

    風呂トイレ掃除、洗濯ものの取り込み・畳み、布団の上げ下ろし、夕食分のお米とぎ…などをきょうだいで分担・協力してすることになりました。

    父にも、毎朝の掃除機かけ、洗濯物干しのノルマが降ってきました。

    母親なりに「私がいなくなっても家事が回るように…」とリスクコントロールをしたわけです。

    入院うんぬんは抜きにしても、子供に家事をさせるのは悪くないですよね。

    いざというときに助けてもらえる人を作る

    家事能力を子供に身につけさせると言っても、子供があまりにも小さなうちは無理です。

    その場合は助けてくれる人を確保することが大事です。

    一番良いのは、ひとり親自身の父母、子供にとっての祖父母に助けてもらうことです。

    しかし祖父母を当てにできない場合はちょっと大変です。

    児童相談所や乳児院の一時保護などを利用することになるかもしれません。

    医療保険に入る前に、こういった制度を利用する準備をすることから始めてはいかがでしょうか。

    事前に役所に出向いて手続き・相談しておく

    さて、リスクコントロールとして打つべき手を打ったら、次は資金の手当てです。

    保険も資金手当の一つですが、保険料という高いコストがかかるので、他の手段から検討するべきです。

    ひとり親の入院リスクに備えた資金手当ては、先ほど話した福祉医療費助成制度の利用が一番重要です。

    しかし、手続きをしないことには、この制度は利用できません。

    ひとり親が病気になってしまってから手続きをするのはとても大変です。

    元気なうちに役所に出向き、万一の際には福祉医療費助成制度を利用できるよう、必要な手続きを済ませておきましょう。

    ついでに、ひとり親家庭が利用できる福祉資金貸付制度についても聞いておくと、万一の際にとても役立ちます。

    まとめ

    途中、医療保険から脱線気味だったのでまとめます。

    福祉医療費助成制度を利用する手続きをしておけば、ひとり親が入院しても入院費用そのもので家計が破たんするようなことはありません。

    もしそれでも心配でどうしても保険に入りたいなら、入院費用に備えて医療保険に入るのではなく、就業不能による収入減に備えて就業不能保険に入るべきだと思います。

    しかし‥

    しかし、保険でカバーできる原因による家計破綻よりは、他の原因による家計破綻のほうを心配すべきであり、そのあたりのバランスをとることが重要です。

    というわけで、シングルマザーなどのひとり親が医療保険に入る必要はありません。

    あと、シングルマザーの方の入院体験記も見つけました

    是非是非参考にして下さい。

  • 子供に医療保険は不要。

    連載:医療保険は不要 第23回です。

    前回は、 専業主婦(主夫)にも医療保険は不要 という話でした。

    今回は子供の医療保険について書きます。

    子供が生まれると「子供を医療保険に入れた方がいいのかしら…」と迷われる親御さんがいらっしゃいます。

    我が家でも子供が欲しいと思っていたので、子供の医療保険加入の意義について調べました。

    その結果、子供を医療保険に加入させる意義は乏しい、という結論に達しました。

    我が家は夫婦ともアラフィフとなり、子供はもうあきらめましたが、これから子供を授かるご夫婦の参考になれば幸いです。

    (さらに…)
  • 専業主婦(主夫)に医療保険は不要。入院による収入減少はありませんよね。

    連載:医療保険は不要 第22回です。

    前回は、 月間所得30万円の自営業者にも医療保険は不要 という話でした。

    今回は、専業主婦(主夫)にとって、医療保険に加入する必要があるかどうかを考えます。

    (さらに…)
  • 月収30万円の会社員に医療保険は不要

    連載:医療保険は不要? 第20回です。

    前回は、教師や公務員に医療保険は不要!充実の福利厚生で医療費の自己負担はかなり安く済む でした。

    今回は、サラリーマンにとっての医療保険加入の意義を考えます。

    サラリーマンは医療保険に入っていても救われません。

    医療保険に入るくらいなら、所得補償保険や就業不能保険に入るべきです。

    その理由をお話します。

    (さらに…)
  • 教師や公務員に医療保険は不要!加入のメリットは小!福利厚生は手厚いです。

    連載:医療保険は不要 第19回です。

    前回は、「入院費用の平均は1日23,000円」に騙されてはいけない ということについて書きました。

    今回からは、シチュエーション別に、医療保険に加入する意義を検討していきます。

    今回は、教師や公務員にとっての、医療保険加入のメリットを考えます。

    (さらに…)
  • 新入社員は医療保険に入る必要があるのか


    社会人になるタイミングで保険を検討する人もいると思いますが、そのタイミングで医療保険に入る必要はありません。

    どうしても医療保険に入るなら、定期医療保険を選ぶべきであって、終身医療保険の出る幕はありません。 (さらに…)