お金がないなら医療保険に入ってはいけない。入院費用は貯蓄や借金で調達するべき。

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医療保険の必要性を考えるシリーズ第15回です。

前回は入院費用の見積もり計算について書きました。

今回は入院費用の調達方法を考えます。

医療保険は入院費用を調達するための手段の一つですがコストが高いです。

特に、お金がない人が医療保険に入るのは、厳に慎んで下さい。

医療保険に加入すると、その分だけ他のリスクに対する備えが手薄になってしまいますから。

医療保険はコストが高い。利用はやむを得ない場合に限るべき。

医療保険には馬鹿にならないコストがかかります。

例えば保険料が月々3,000円なら40年間で144万円です。

少しでもお金をためたいと思うなら、医療保険の加入はやむを得ない場合に限るべきです。

医療保険に入る前に、入院時にもらえるお金を確実に全てもらえるように準備する

医療保険に入らなくても、入院した時にお金を受け取れるケースは色々とあります。

これらのお金を確実にもらうには、公的医療保険の給付内容と勤務先の福利厚生をよく理解しないといけません。

いざ入院してお金がないと騒いでいる人には、貰えるものをきっちり貰っていない人もいるのです。

貯蓄だけで資金調達できるなら医療保険は不要

さて、入院時にもらえるものをもらった上で、残りの入院費用を貯蓄だけでまかなえると理想的です。

この場合は医療保険は不要です。

ただ、貯蓄の全額を医療のために使ってよいわけではありません。

子供の教育資金など、手を付けたくないお金もあるはずです。

貯蓄のうちいくらまで入院費用に回せるかは、よく考えておかないといけません。

このあたりは、ライフプランをきちんと立てて考える必要があります。

親族からの援助で乗り切れる場合も医療保険は不要

貯蓄だけで入院費用をまかなうのが無理でも、親族から援助を受けることで乗り切れるケースもあります。

この場合も医療保険は不要です。

直系血族と兄弟姉妹には民法で相互扶助義務が課せられていますから、医療保険に頼る前に、親兄弟祖父母からの援助・借入を検討するのが先です。

ただし、前もって確実に援助してもらえる金額・貸してもらえる金額をはっきりさせておかないといけません。

これは少し面倒かも知れません。

ただ、その面倒が大きな節約につながるならやる価値はあるはずです。

無利子又は低金利の借入でしのげる場合も医療保険は不要

貯蓄と親族からの援助だけで入院費用を埋めわせることが難しいなら、無利子又は低金利の借入を利用します。

入院費用の支払いを無利子又は低金利の借入で乗り切れるなら医療保険は不要です。

ところで、無利子又は低金利の借入ですが、いざという時にどこが頼りになるか分かりますか。

クレカの分割払い・キャッシング・カードローンは、高金利の借入です。入院費用の支払いで頼るべきものではありません。

いざという時には、勤務先の福利厚生や公的機関を頼ればいいです。

勤務先からの無利子又は低金利の借入

多くの職場では福利厚生として、困窮した従業員への無利子又は低金利の貸付が行われています。

返済は給料天引きとなることが多いと思います。

勤務先で無利子又は低金利の貸付が行われているかを調べておいて下さい。

また「給料の非常時払」も使えます。

労働基準法第25条では、労働者が、出産、疾病、災害等の非常の場合の費用に充てるために請求する場合は、賃金支払期日前であっても、使用者は、既に行われた労働に対する賃金を支払わなければならないと定められています。(労働基準法第25条(非常時払)について |緊急情報|厚生労働省

本当の非常事態になったら、利用を考えましょう。

公的機関からの無利子又は低金利の借入

勤務先の福利厚生を頼れない場合はどうしたらいいでしょうか。

その場合に頼るべきは公的機関です。

ひどい浪費癖がないにも関わらず入院費用が工面できないほど生活に困窮しているとすれば、十分に公的機関からの援助の対象となり得るでしょう。

福祉資金は連帯保証人を付けた場合は無利子です。連帯保証人をつけない場合でも金利は1.5%ほどです。

入院費用を借りる羽目になっても、よほどのことがない限り無理なく返済することが出来るでしょう。

お金がなくて、貯金や借入では入院費用を工面できない場合でも、医療保険は不要です。

貯蓄・借入だけでは入院費用を支払えないときは、どうすればいいでしょうか?

上のような図を頭に思い描いて「医療保険に入らなければならない」と考えてしまいがちです。

でもそれは間違いです。

医療保険では入院以外のリスクに対応できない

人生におけるリスクが入院リスクしか無いのなら、お金がなくても医療保険に入っておくのは正解かも知れません。

しかし、実際には入院リスク以外にも様々なリスクが存在します。

貯金や借入だけでは入院費用を工面できない状況にあるのに、医療保険に加入するとどうなるでしょうか。

入院リスクには備えることは出来ますが、他のリスクへの備えがその分薄くなりますよね。

保険で全てのリスクに備えるのは無理。貯蓄を増やすことを優先するべき

保険が好きな方は、あらゆるリスクに対して保険で備えようとしがちです。しかしそれは無理です。

リスクには、保険を掛けることができるものと、そうでないものがあります。

例えば‥

  • 業務上の損害賠償リスク
  • 地震による損害のうち地震保険でカバーできない部分
  • 失業等による収入激減リスクのうち雇用保険でカバーできない部分

‥こういったものには保険を掛けることが出来ません。貯蓄や借入で備えるしかないのです。

ですから優先度としては「貯蓄を増やす>>>>>>保険加入」です。

お金がなくて貯蓄・借入だけでは入院費用を支払えない場合、医療保険に入っている場合ではないのです。

是が非でも医療保険に加入すべきという場面はない

以上、色々と検討しましたが、医療保険に入るべきと言う場面はありませんでした。

この記事の冒頭で「医療保険への加入はやむを得ない場合に限るべきです。」と言いましたが、そんな場面はなかったわけです。

とは言え、医療保険も一つの買い物に過ぎません。加入する必要もないのに加入するというのは一つの選択ではありますし、それを否定するものではありません。

しかし、お金が増える確率を少しでも上げたいと言うなら、医療保険に加入する選択はないと思いますね。

次回は‥三重県公立中学教師にとっての医療保険の必要性

今回は「医療保険がどうしても必要な状況は見当たらない」という話をしました。

次回は三重県公立中学教師にとっての医療保険の必要性を書きます。

「医療保険の必要性を考えるシリーズ」は、三重県公立学校教師の方からの相談に答えるものですから、次回がシリーズのメインということになります。

お金がないなら医療保険に入ってはいけない。入院費用は貯蓄や借金で調達するべき。」への1件のフィードバック

  1. doppelar

    私も30結婚を契機にいろいろ調べました。
    FP2級を取得し、1級を目指すつもりです。
    保険の前に借り入れを検討すべきだということは目からウロコでした。
    シュミレートしてませんが、そちらの方が合理的ということなのは想像できました。
    なかなか一般常識では理解されにくいですね。
    保険会社がシュミレートすべきですが、申し訳さ程度に、シュミレートを持ってきて次回から保険勧誘です。
    話になりませんでした。
    定解約返戻金の保険を1つだけ加入し、学資保険の代わりにしてます。生命保険控除により利回りが良いからです。
    またブログ参考にさせていただきます。

    返信

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