医療保険は本当に必要?FPが不要と判断する3つの理由(医療保険の必要性を考える連載)

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1級ファイナンシャル・プランニング技能士のウェブシュフです。我が家については医療保険は不要と結論付けています。

その主な理由は以下の3つです。

  • コストが高い
  • 保険証(公的医療保険)と福利厚生で十分
  • いざというときに役立たない

医療保険の必要性は人それぞれですが、FPである私が医療保険を不要と考える理由は、どなたにとっても参考になるはずです。

そこで、私が医療保険を不要と結論付けるまでに調べたこと・ 考えたことを、「医療保険の必要性を考える連載」にてまとめました。

入院費用を見積もる

医療保険には公的医療保険と民間医療保険があります(第1回 ~第2回)。

あくまで主役は公的医療保険です。公的医療保険で足りない部分がある場合だけ、民間医療保険で補います。

民間医療保険が必要かどうかを考えるなら、公的医療保険の保障内容を調べて、入院費用がどうなるかを見積もらないといけません 。

公的医療保険を理解する

まず、代表的な支出は医療費の自己負担分です。自己負担割合は原則として3割ですが‥ (第3回)

高額療養費制度のおかげで、入院時の医療費自己負担割合は3割よりとても少なく済みます。 (第4回 ~第5回)

入院中の食費は1食あたり460円です。 (第6回)

入院中は、働けずに収入を失う可能性があります。しかし、サラリーマンなら、傷病手当金によって普段の月給の2/3以上が補償されます。 (第7回 ~第8回)

なお、自ら進んで差額ベッドの利用を希望しない限り、差額ベッド代はかかりません。(第9回 ~第11回)

先進医療はほとんど利用する機会がない上、標準治療(保険診療)と比べて優れているというわけではありません。我が家では利用しないことにしています。 (第12回)

公的医療保険に関連する知識のうち、入院費用を計算するために必要なものをまとめておきました。(第13回)

※以下、単に医療保険という場合には民間医療保険を指します。

入院費用を正しく計算する

では、ここまで説明した事柄を使って、入院に備えて用意するべき入院費用を見積もりましょう。(第14回)

  • 普段よりどれだけ支出が増えるか
  • 普段よりどれだけ収入が減るか

という点に注目して入院費用を計算します。

入院費用=入院による支出増+入院による収入減

入院費用は、入院時の支出の合計ではありません。

間違えないように注意してください。

医療保険が不要である理由

さて、入院費用を見積もることが出来たので、入院に備えて医療保険が必要かどうかを考えてみましょう。

もちろん、答えは「不要」。理由は以下の3つです。

  • コストが高い
  • 公的医療保険と福利厚生で十分
  • いざというときに役立たない

一つずつ順番に見ていきましょう。

医療保険はコストが高い

入院費用を調達する手段は、医療保険だけではありません。貯蓄や借入で入院費用を調達しても良いのです。

そして、貯蓄や借入による資金調達に比べて、保険による資金調達は費用が高く付きます。

入院費用の調達手段としては、貯蓄や借入を優先すべきです。医療保険を使うべきではありません(第15回) 。

では、貯蓄や借入だけでは入院費用が足りないという場合は、どうすればいいでしょうか。

この場合は医療保険に入りたくなるかも知れません。

でも、医療保険に入ると、入院以外のリスクに対応するお金がへってしまいます。

だから、貯蓄や借入だけでは入院費用が足りないと言う場合も、医療保険は使いにくいのです。

「医療保険を使うべきだ」という場面は全くないのです。

公的医療保険と福利厚生で十分

日本の公的医療保険は充実しているうえ、勤務先によっては医療に対する福利厚生も充実しています。この点でも民間医療保険の出番はありません(第16回 ~第24回)。

まず、教師を含む公務員は、福利厚生がもっとも充実しています。(第16回)

サラリーマンや自営業者についても、医療保険の出番はありません。(第17回 ~第18回)

他の方についても、医療保険の出番は見当たりません。

特に、普段働いていない専業主婦(主夫)・子供・老人などは、入院しても収入が減らないため、医療保険の必要性はさらに低くなります。(第19回 ~第24回)

医療保険はいざというときに役立たない

医療保険は高い割に、助けてほしい時に助けてくれません。

医療保険はいざという時に役立たない仕組みになっているのです(第25回~第27回)。

助けてほしいときに助けてくれない保険って、加入する意味があるのでしょうか???

それでも医療保険に加入するのなら、選び方に注意して下さい

医療保険は不要です。

しかし、それを理解しつつ、余裕資金で医療保険に加入するのは悪いことではありません。個々人の自由です。

ただ、そもそも医療保険に入るのなら、せめて少しでもお得なものに入るべきです。

それには「保険は団体保険から検討する」という鉄則を覚えておきたいです。

団体保険は一般の保険商品よりもリーズナブルです。

公務員や大企業の社員が加入することができる団体保険は特に割安です。

一般保険商品に手を出す前に、まずは団体保険から検討してください。

医療保険は不要なもの。解約の方向で毎年見直してください。

繰り返しますが、今のところ日本では医療保険は不要です。

医療保険に加入している方は、解約できないかどうか、毎年見直す必要があります。

ただ、今後永遠に医療保険が不要かと言うと、そうではありません。

医療保険の必要性は、状況の変化によって結論が変わる問題です。

臨機応変に対応できるよう貯蓄や運用に力を入れ、医療保険が必要という状況になればすぐ動けるようにしておく、というのがベストな選択だと思います。