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連載:民間保険会社の医療保険への加入は不要?

このサイトで医療保険と言う場合、 特に説明がない限りは、入院保障と手術保障のみからなるシンプルな保険商品(民間医療保険)を指すこととします。

タイトルの問いに対する答えは、明らかに Yes です。

医療保険への加入は、①そもそも不要で、②保険料の支払いを確実にもたらし、③家計のキャッシュフローの期待値を悪化させるものなのです。

①②③のデメリットと医療保険加入のメリットを比較し、メリットが上回ると思うなら医療保険に加入すればよく、そうでないなら加入しなければいいのです。

以下、メリット・デメリットの比較に役立つ記事をこの連載で提供します。皆さんの参考になれば幸いです。

医療保険に安易に加入してはいけない

保険は人生で2番目に高い買い物と言われますので、安易に加入してはいけません。お金がないならなおさらです。

医療保険に入るかどうかは、病気やケガが家計にもたらすダメージの金額を試算した上で、慎重に決めるべきです。

それには、健康保険や国民健康保険などの公的医療保険、その他の福利厚生についてよく知ることが大事です。

医療保険の検討の前に、保険証による補償内容を把握

まず、自分の保険証をしっかり確認してください。 保険証は公的医療保険から、色々と給付が受けられることの証明書です。

そのうえで、加入している 健康保険の内容を、しっかり把握してください。

差額ベッドや先進医療などは、公的医療保険の保障対象外

差額ベッドには治療効果がないので、公的医療保険の給付対象とはなりません。

また、先進医療や患者申出療養も、治療効果と安全性をテスト中(つまり未確認)の医療なので、公的医療保険の給付対象とはなりません。

入院による家計へのダメージを見積もる

入院による家計へのダメージを見積もると、医療保険がどうしても必要という状況は、やはり見当たらない事が分かります

老後も、医療保険が必要だとは、到底言えない

入院による家計へのダメージをシミュレーションすると、老後においても、医療保険がどうしても必要なものだとは言えないことが明らかになります。

老後の医療費は貯蓄で調達することを目指すべきです。

参考:入院に関するデータ

医療保険は、いざというときに役立たない

実は、医療保険に加入しても、病気で破滅的な損害を受けたときにはほとんど頼りになりません。

それでも医療保険に加入したいですか?

私は、ごく一部を除いて、医療保険には加入していません。

最初にも書いたとおり、医療保険への加入は、そもそも不要であり、家計のキャッシュフローの期待値を引き下げてしまいます。

また、一般に、入院による家計へのダメージは大したことはありません。

そのため、私は医療保険加入に対して極めて否定的です。

しかし、旅行中の医療費を補償する海外旅行保険には、海外旅行のたびに加入しています。

海外で医療を受けると、医療費が莫大なものになり得るからです。

あなたはそれでも医療保険に加入しますか?

私は、海外旅行時を除いて、医療保険には入らないほうが良いと思っています。

最初にも書いたとおり、医療保険への加入は、そもそも不要であり、家計のキャッシュフローの期待値を引き下げてしまいます。

保険でカバーされない類の経済的苦境に陥ったとき、「なんでオレ、こんな保険に入っちゃったんだろ?」と後悔するものです。

「先行き後悔するかもしれないけど、それでもなお医療保険に加入する価値がある」と考える人は、医療保険に入ればいいですが、私はそのように考えることができません。