入院中の食事代の自己負担額は1食あたり460円にすぎない。人によっては入院したほうが安上がりかも。

更新

医療保険が不要であることを証明する連載 第7回です。

前回は、公務員・私立学校職員・大企業社員は、高額療養費の付加給付のおかげで入院医療費がとても安くなる ことについて書きました。

今回は入院中の食費について書きます。

入院中の食費には「自己負担割合は3割」が適用されず、自己負担割合はもっと高くなります。

しかし、自己負担額は1食あたり460円。入院したほうが食費が安く付く可能性もあり、そんなにビクビクしなくてもいいところです。

入院中の食費の自己負担割合は70%超

次の図は、入院中の食費とそ、のうちの自己負担部分を説明したものです。

食費の自己負担額を、食事療養標準負担額と言います。1食あたり460円です。

食費の自己負担額は、1日で460円✕3食=1,380円、1ヶ月で460円✕3食✕30日=41,400円です。

多くの一般社会人の食費に比べて安いですよね。

しかし、自己負担割合は7割を超えます。医療費と比べると負担が重いとも言えます。

入院時の食費は高額療養費の対象とはならない

入院時の食費は高額療養費の計算に含める事ができません。

高額療養費制度とはこんな制度です
医療機関や薬局の窓口で支払った額(※)が、暦月(月の初めから終わりまで)で一定額を超えた場合に、その超えた金額を支給する制度です。
※入院時の食費負担や差額ベッド代等は含みません。(高額療養費制度を利用される皆さまへ|厚生労働省保険局

この点も入院医療費に比べれば、負担感のあるところです。

確定申告時の医療費控除の対象にはなる

入院時の食費の自己負担分は、確定申告時の医療費控除の対象にはなります。

病院に支払う入院患者の食事代は、いわゆる入院費用の一部であり、入院の対価として支払われるものですので、通常必要なものに限り、医療費控除の対象となります(所得税基本通達73-3)。
(注) 病室に出前をとったり外食をした場合の食事代や、おやつ代など、病院から給付される食事以外の食事の費用は、入院の対価には当たらないことから、医療費控除の対象とはなりません。(入院患者の食事代|所得税目次一覧|国税庁

入院中の食事代も、以前は通常の医療費と同じ自己負担割合だった

以前は、入院中の食事代も、医療費と同じ自己負担割合でした。

しかし、1994年から他の医療費と切り離して計算されるようになり、自己負担割合が上がりました。

1994年から材料費相当分は患者の自己負担となった

食事というのは、入院しなくても、生きている限り必要なものです。

その意味では、入院中の食事は医療とは言えません。

食費に対して公的医療保険が給付を行うのはおかしいです。

しかし、病院で提供される給食は、療養のために栄養バランス等が考慮されています。この点は医療サービスと言えます。

そこで1994年には、入院中の食費のうち材料費相当分は、医療サービスとは言えないものとして患者の自己負担とされました。

その結果、入院中の食事代の自己負担割合は、他の医療費のそれより高くなりました。

2015年には、入院中の食費の自己負担額と公的医療保険からの支給額は、以下のようになりました。

2018年から調理費相当分も患者の自己負担となった

入院中の食費の自己負担額は、最近さらに引き上げられました。

厚生労働省によれば、2016年と2018年の自己負担額引き上げの趣旨は、材料費相当分に加えて新たに調理費相当分も自己負担の対象としたことにあります

これまでは材料費相当分しか自己負担の対象ではありませんでした。

しかし、2018年以降は調理費相当分も患者の自己負担となり、現状の形に落ち着きました。

このように、入院中の食費の自己負担割合は上昇傾向にあります。もうこれ以上は上がらないよう祈りたいです。

入院時の食費と普段の食費とを比較することが重要

今回は入院時の食費について書きました。

1食あたり460円という金額も大事ですが、医療保険の必要性を考えるなら、入院中の食費と普段の食費の差額を把握することがより重要です。

それこそが、入院したばっかりに余分にかかる費用、すなわち入院費用になるわけですからね。

なお、一般の社会人であれば、普段の食費が1食あたり460円(1日あたり1380円)以上かかる人は珍しくもなんともありません。

食費についてだけ考えると、入院で費用がかかるどころか、かえって食費が安くあがるケースもあります。

「自分の場合はどうなのか」というのを考えることが大事です。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です