今月(3月)は確定申告の締め切り月でした。自分で青色申告をされた個人事業主の皆様、決算お疲れまでした。
決算の意義は以下の2点です。
- 損益計算書の作成を通じて一年間の収支から損益を算定し、
- 貸借対照表の作成を通じて年末における資産状況を明らかにする
これって家計管理にも必要なことですよね。
我が家でも、複式簿記による家計簿をつけていて、年末に家計簿の決算をしています。
家計簿の決算手続き
青色申告のような報告目的はなく、あくまで家計管理のための決算ですから、形式にはあまりこだわらず、ごく簡単な手順でやっています。
以下、複式簿記で家計簿をつけているものとして、決算の方法を書きます。
貸借対照表で資産、負債、純資産の把握
まず、帳簿に頼らず、年末における実際の資産負債の残高を調べます。
次に、帳簿上での資産負債の残高を調べます。そのためには仕訳帳から残高試算表を作る必要があります。
私が使っている家計簿用エクセルシートなら、残高試算表を作るのは比較的簡単です。
資産や負債の各勘定科目の帳簿残高が、実際の残高と一致していればOKです。(一致していない場合は、家計簿に記入漏れがありますから、原因究明をします。)
資産・負債の内訳をそれぞれ一覧表にしましょう。
そして、以下の作業を行います。
- 資産合計を計算で求めます。「資産-負債=純資産」ですから、「資産=負債+純資産」となり、負債純資産合計も資産合計と等しくなります。
- 負債合計を計算します。
- 「資産-負債=純資産」を利用して、純資産の金額を計算で求めます。
- 開始記入を見て、元入金を書き入れます。元入金は期首(年初)時点の純資産額です。
- 「年末の純資産合計=期首(年初)時点の純資産額+今年の家計黒字」ですから、「純資産=元入金+今年の家計黒字」すなわち「今年の家計黒字=純資産ー元入金」です。これを利用して今年の家計黒字を求めます。家計黒字は、当期純利益として、赤い字で記入します。
これで、資産合計、負債合計、純資産合計、今年の家計黒字がわかりました。
損益計算書で収入、支出、損益の把握
貸借対照表を作成したことにより黒字の総額がわかったので、次は損益計算書を作って黒字の内訳を調べます。
収入、支出、損益の金額は、残高試算表から把握します。
まず、
- ⑥収入合計を求め
- ⑦そこから支出合計を差し引いて、
当期純利益を求めます。
この当期純利益が、貸借対照表の当期純利益と一致すればOKです(一致しなければ一致するまで原因究明です)。
これで決算終了です。
年が変わったら新しい家計簿をつける
決算が終わったらその家計簿には二度と記入を行いません。これを家計簿の締め切りと言います。
年が変わったら、新しい家計簿を用意して、そこに記入していきます。
最初にやることはもちろん開始記入です。
[img-link url=”https://webshufu.com/how-to-start-household-account-book-by-double-entry-bookkeeping/” title=”家計簿の開始仕訳|FPウェブシュフ”]
家計でもPDCAサイクルを回そう
決算で貸借対照表や損益計算書を作るのは大事ですが、そこで終わってはいけません。
貸借対照表や損益計算書は、PDCAサイクル – WikipediaのCAPを行うための重要資料です。
これを見ながら、家計について、CAPを行います。
- C…自分が思い描くライフプラン通りに資産が増減しているかどうかをCheckする。
- A…ライフプランとずれたところがあれば、原因を究明して、必要な処置をとる。場合によってはライフプランの修正も必要
- P…ライフプラン通りに資産が増えるよう収支計画を立てる。
前年の悪いところを反省して、それを改善するべく、未来の計画を立てるといった感じです。
以下、我が家の反省点を並べます。
妻の小遣いが多過ぎ
我が家では銀行から現金を引き出した瞬間に、「お小遣い」という支出と認識します。
我が家の家計簿における「小遣い」は、銀行口座からカードで引き出した現金の総額です。。
妻のお小遣いは、一年間で144万、ひと月当たり12万円なのですが、手を付けようとすると妻ができ℃するので、ここに手を付けるわけにはいきません。
旅行代多過ぎ
私はボッチアフィブロガー。一人暮らしならほとんど旅行に行こうとは思いません。
おまけにチキンハートなので飛行機に乗るのが大嫌い。
しかし妻は旅行が大好きです。飛行機もへっちゃらです。
妻には、お小遣いを削減しない代わりに、旅行代の削減を飲んでもらいました。旅行代は40万円くらい削減できることになりました。
金融資産が預金だけ…
我が家の金融資産ポートフォリオは預金100%と、FPの世帯としてはあるまじき状態になっています。妻が証券投資を嫌がるためです。
結婚以来、こういう感じだったのですが、先日こう切り出しました。
私「イオン株を持てばイオンでの買い物が常に3%引きになるよ。」
妻「イオン株持つのにいくらかかるの?」
資産運用に保守的な女性から、株の購入に対してOKをもらうには、株主優待をアピールするのが上策かも知れません。
イオン株を買うための証券口座を近々開くことになりました。イオンカードを妻名義ですでに持っているので、イオン株も妻名義にするのが便利かなと思います。
今年こそ我が家は預金100%を卒業できそうです。妻にも少しずつリスク資産に慣れてもらいたいところです。
また、マイナス金利騒動のおかげで、国債購入に対して妻が乗り気になりました。
こちらもキャンペーンを利用して何とかしたいところです。
まとめ
同じ家計簿でも反省する内容は人それぞれです。夫婦の間でもそうです。
価値観が違いライフプランも違うからです。
節約すべき費目に対する考え方も大きく違ってきます。
大事なのは、去年一年の家計簿を振り返って、今年以降のキャッシュフロー改善に取り組もうとしているかどうかです。
年に一回、なるべくなら年初めに振り返りましょう。