入院中の食事代の自己負担割合は3割で済まないうえに値上がり傾向

更新


現役世代の場合、医療費の7割については公的医療保険からお金を出してもらえるので、医療費の自己負担割合は3割です。

しかし、入院中の食事代については、これが当てはまりません。

入院中の食事代についても公的医療保険からお金を出してもらえますが、 その割合は7割よりずっと低いものです。

逆に、入院中の食事代の自己負担割合は、3割よりずっと高いものになります。

食費の自己負担割合は2018年以降は70%を超えます

上の図は、入院中の食費の自己負担額を表したものですが、近年急激に金額が上昇しています。

入院中の食事代の自己負担割合は、2017年現在5割を超えていますが、2018年以降は7割を超えてくることになります。

ウェブシュフ妻
入院中の食事代ってバカにできないのね。

なお上の図の金額は一食あたりの金額です。入院1日あたりの食費の金額はその3倍です。

2018年以降は入院時の1日当たりの食費は1380円(460円×3)ということになります。

入院すれば家で自炊するより食費がかさんでしまうことになります。痛いですね。

※低所得者などへの配慮はあります。

1日あたりの食費が1380円と言っても、 それは一般の方の場合であり、所得が低い人などへの配慮はあります。

区分 自己負担額(1食)
小児慢性特定疾病児童等又は指定難病患者 260円
市町村民税非課税者で
過去1年間の入院日数が90日以下
210円
市町村民税非課税者で
過去1年間の入院日数が90日を超える
160円
一定の所得がない高齢者 100円

入院時の食費は高額療養費の対象とはならない

入院時の食費は高額療養費の計算に含める事ができません。

入院時の食費負担や差額ベッド代等は含みません。(高額療養費制度を利用される皆さまへ|厚生労働省保険局

確定申告時の医療費控除の対象にはなる

入院時の食費の自己負担分は、確定申告時の医療費控除の計算の対象にはなります。

病院に支払う入院患者の食事代は、いわゆる入院費用の一部であり、入院の対価として支払われるものですので、通常必要なものに限り、医療費控除の対象となります(所得税基本通達73-3)。
(注) 病室に出前をとったり外食をした場合の食事代や、おやつ代など、病院から給付される食事以外の食事の費用は、入院の対価には当たらないことから、医療費控除の対象とはなりません。(入院患者の食事代|所得税目次一覧|国税庁

入院中の食事代は1994年から通常の医療費より自己負担割合が高くなった

昔は、入院中の食事代も、他の医療費と同じ自己負担割合でした。

しかし、1994年から他の医療費と切り離して計算されるようになり、自己負担割合が上がりました。

他の医療費と切り離して計算される理由は、在宅療養者との公平を図るため

入院中の食費が他の医療費と切り離して計算されるようになったのは、在宅療養患者と入院療養患者の間で、食費の負担を巡る不公平があったからです。

在宅療養患者の食費は、全額が患者の自己負担です。

一方、入院療養患者に対する食費は、医療の一部とされて自己負担割合は低く抑えられてきました。

同じように療養しているのに、食費に関する負担が違いすぎて不公平ですね。

食費のうち材料費相当分は医療サービスに含まれないという考え方

考えてみれば、食事というのは、入院しなくても生きている限り必要なものです。

しかし、病院で提供される給食は、療養のために栄養バランス等が考慮されるなど、在宅療養者の自炊による食事に比べて手がかかったものになっているのも事実です。

この余分に手がかかっている部分のみを医療サービスとみなし、「在宅療養者の自炊でもかかってしまうような費用(材料費相当分)については、医療サービスには含めずに患者の自己負担にしよう」ということになりました。

これによって、入院中の食事代の自己負担割合は、他の医療費の自己負担割合より高くなりました。

入院時の食費の自己負担はさらに値上がり傾向にある

「在宅療養者の自炊でもかかる費用(材料費相当分)については、医療サービスには含めず患者の自己負担にしよう」という趣旨に沿って、入院中の食費の自己負担額はさらに引き上げられる傾向にあります。

調理費相当分も自己負担の対象に

実は、ここ最近の引き上げの趣旨は、材料費相当分に加えて新たに調理費相当分も自己負担の対象とすることにあります。

これまでは、材料費相当分しか自己負担の対象としていなかったので、結果として調理費に対して入院時食事療養費が支給される形になっていました。

でも考えてみれば、調理費も材料費と同様、在宅療養者の食費に含まれてしまうような費用です。

調理費相当分を入院時食事療養費の対象とするのは、理屈の上ではおかしいですよね。

入院時のコスト計算では食費負担も忘れずに

医療保険を検討するなら、入院時のコストに食費も入れて計算しなければなりません。

我が家では、色々なケースについて入院時のコスト計算をして、医療保険の必要性を判断しております。