エクセルを使ったライフプランの立て方~ライフプラン表の作り方

更新

2015-10-01_1522
保険加入や住宅取得など将来を見据えて大金を支出するなら、その前に必ず自分でライフプランを立てるべきです。ライフプラン表を作って、将来の家計がどうなるかをシミュレーションする流れをまとめてみました。

目次

ライフプラン表とは何か

ライフプラン表は、家族の価値観を反映した将来計画表(ライフイベント表)に、将来の貯蓄・家計の状況をあらわす表(キャッシュフロー表)をくっつけたものです。

…と言っても初めて自分でライフプランを作ろうとする方にはピンとこないと思います。本記事冒頭の画像がひな形のキャプチャですのでご覧下さい。

以下、ライフプランニングの流れは、このひな形で作った我が家のライフプラン表を具体例として説明します。ライフプランを作成するならダウンロードしてくださいね。
ライフプラン表
ひな形ダウンロード

ライフプラン表を作る際は、まずライフイベント表を完成させて、次にキャッシュフロー表を完成させるという流れで作ります。

これによって、ライフプラン表には、ライフプランニングの意味する3つの領域

  • 生きがい・やりがいの実現計画
  • 健康維持・増進計画
  • マネープラン(ファイナンシャルプラン)

がわかりやすくまとめられます

ライフプラン表作成のメリット

ライフプラン表を作ることで、様々なメリットを享受できます。

人生の各時点におけるキャッシュフローや貯蓄額が一目瞭然になる

ライフプランを作る最大のメリットは、自分が今思い描いている人生を送った場合に、人生の各時点におけるキャッシュフローや貯蓄額が一目瞭然になることです。

死ぬまで貯蓄が底を突かなければ、現在自分が思い描いている人生には大きな問題が無いと言えます。ライフプランを作る前に抱えていた漠然とした不安や悩みも吹き飛ぶかもしれません。

ウェブシュフ妻
ところで、途中で貯蓄残高がマイナスになったら怖くない?
ウェブシュフ
その場合はライフプランを変更しなければいけないよね。

ライフプラン表で貯蓄残高がマイナスになるなら、それはライフプランの問題点が浮かび上がったということです。マイナスの原因を分析して対策を行うことが容易になりました。

いつまでにいくら貯蓄を増やさなければいけないか、というふうに明確な目標設定が出来るようになります。

そこから、ライフイベントに優先順位をつけて、順位の低いものは見送るなどして、必要資金を準備することが出来ます。

住宅購入などの大きな出費が家計へもたらす影響がわかりやすくなる

大きな出費を伴うイベントを迎える前にライフプランを立てておくと、家計がピンチに陥らないかをシミュレーションするのが楽です。

例えば、住宅購入というイベントをライフプランに入れることで、住宅購入によって家計が破綻しないかどうかをシミュレーションすることが出来ます。

特に、ローンを背負うような買い物では、シミュレーションは欠かせません。

ウェブシュフ妻
ローンが払えなくて家を手放すとかイヤよね

ちなみに、住宅資金・教育資金・老後資金を「人生の三大資金」と言います。

ライフプランニングの大きな目的は

  • 三大資金の金額をおおよそ把握しどのように手当てするか

にあります。

不幸によって家計が受ける打撃をシミュレーションして保険を見直すのに役立つ

せっかく立てたライフプランですが、不測の事故によって破滅的な打撃を受けて崩壊するリスクを抱えています。

国は、社会保険などによって救いの手を差し伸べてくれますが、状況によってはそれでは足りないことがあります。

その場合は民間保険会社の保険を利用することになります。

ただ、保険というものは、家計への破滅的な打撃に備えるために、損を覚悟してしぶしぶ加入する金融商品です。

  1. ライフプランに「世帯主の死亡」などの不幸なイベントを入れて
  2. その不幸による家計への打撃の程度を把握し
  3. 打撃が破滅的で、保険以外に対処のしようがない場合にのみ、保険を使う

保険について検討するなら、このような考え方で臨みたいです。

我が家でもライフプラン表を使って様々なリスクへの対処法を改めて考えました。その結果保険料の削減に大成功。

以下簡単に対処の内容を紹介します。

妻や夫の死に備える

一家の稼ぎ手が死ぬと収入が急減します。我が家では妻が死亡した時の家計への打撃(必要保障額)を計算して妻に掛ける死亡保険金の額を4000万円にしました

家族の疾病傷害介護に備える

家族の誰かが疾病にかかったり、傷害を負ったりすると医療費増大のリスクが気になるところです。

しかしこのリスクは意外に大したことがありません。

医療費増大よりも、疾病・障害による就業不能リスクが怖いです。

公務員はこの面でも手厚い福利厚生があるのですが、それでも就業不能状態が長期化した場合については、保険で備えないと心もとないです。

私については、医療費増大リスクに対しても、就業不能リスクに対しても、保険による手当てはしていません。仕事柄、入院してもある程度収入を得ることができますからね。

自然災害による資産毀損リスクへの対応

将来実家に住む予定であるため、差し当たって賃貸派の我が家では、妻の車以外に大した資産はありません。

ですから、自動車保険(車両保険)をかけているだけです。

損害賠償リスクへの対応

賃貸派の我が家では借家人賠償に対応する必要があります。

そのほか自動車事故による損害賠償責任には自動車保険で対応します。

また、妻の業務中の損害賠償責任に備えた団体保険にも加入しています。そこに夫婦とも加入できる個人賠償責任保険がくっついているので私も加入しています。

ライフプラン表は、早めに作ってこまめに見直すほど、作成メリットが大きくなる

結婚や出産は大きな出費を伴うライフイベントです。

これに備える意味でも、ライフプランは独身時代のうちに(なるべくなら学生のうちに)立てておきたいところです。

しかし、ライフプランは一度立てたらそれで終わりではありません。

最近は

  • 超高齢化による長生きリスク
  • 年金・医療制度の負担増・給付減の流れ
  • 雇用の不安定化

といった要素によって、先行きの不透明感が年々増しています。将来にわたって正確なライフプランを作ることは難しいのです。

ライフプランを早めに作るだけでは不十分で、その後もこまめに見直し、必要があれば適宜変更しなければなりません。

ウェブシュフ妻
一年に一度は見直しをしたいところね。

ライフプラン表作りの準備~ライフデザインの設計

ライフプランを作るなら、その基礎になるライフデザインをしっかり設定しないといけません

ライフデザインとは「どんな生き方を理想とするか」です。以下の3つのカテゴリーそれぞれについて、自分の考えをはっきりさせましょう。結婚している方はパートナーと相談しましょう。

人生の目標(ミッション)

これは人生の夢・目標・ビジョンと言ったところです。

  • 自分は何の為に生きているのか
  • 何を人生の価値と考えているのか

ファミリーデザイン

これは「どんな家庭を作りたいか」です。

  • 結婚するかどうか。結婚するなら何歳頃するのか。年の差婚かどうか、晩婚かどうか
  • 子供を作るかどうか。作るなら、いつ作るか、何人作るか。Dinksでいくのかどうか
  • 専業主婦(主夫)家庭となるか、共働き家庭となるか
  • 未婚または離婚で母子家庭でいくのか、その際ワーキングマザーとして頑張るのか

ウチの場合は…

ウェブシュフ妻
ウチは子供無しで夫婦共働きだよね。
ウェブシュフ妻
アンタは家で働くから、家事は基本アンタの担当ね。

キャリアデザイン

キャリアプランともいいます。

  • サラリーマンか自営業か。転職・独立のタイミングはどうするか
  • どんな職種・業種につくのか
  • 何歳まで働くのか。生涯現役で行くのか。

出産子育て期のキャリアプランは特に大事です。

フルタイムで働くか、パートでほどほどに働くか、それとも一旦退職するか、等を夫婦それぞれについてよく考え、夫婦間でよく話し合っておく必要があります。

ウチの場合は以下のようになりました…

ウェブシュフ妻
私は、65歳で退職するけど、アンタは生涯現役でね。

ライフプラン表作成はライフイベント表作りから

ライフ=人生、イベント=出来事ですから、ライフイベントとは人生において発生するさまざまな出来事のことです。

ライフイベント表には、ライフイベントのうち、比較的多額の支出を伴うものを、時系列に沿って記入します。

ライフイベント表に記入されるイベントは、人それぞれの生きがいや価値観(つまりライフデザイン)を色濃く反映したものになります。

ここをいい加減にするとろくなライフプランが出来ません。特に慎重に考えてください。

家族構成を記入

まず、我が家のライフプラン表を見本に、家族構成を記入してください。

2015-08-12_2235

夫婦の両親も必ず記入してください。

ウェブシュフ妻
両親は援助をしてくれるありがたい存在よね。
ウェブシュフ
でも、介護や葬儀などで、両親に対して資金援助が必要になる可能性もあるよ。

夫婦の家計に密接な関係があるので、家族構成の欄には夫婦の両親を必ず書き入れましょう。

また、将来新たに子供を作る予定を立てている方は、その子供も家族構成の欄に忘れず書き入れてください。

家族の年齢を記入

家族構成を書き入れたら、西暦年次ごとに、年末における家族の年齢を書いていきます。

家族の年齢を書き入れていると、何歳まで書き入れたらいいのか、少々悩みます。

私は、平均余命の延びを考えて、夫婦が100歳になる年まで年齢を書き入れる(つまり100歳で死亡する前提でライフイベント表を作る)と良いと思います。

イベントを記入

家族構成と年齢の記入が終わったら、次はいよいよイベントを記入していきます。

2015-08-12_2238

上のモデルケース(我が家のライフプラン表ですが…)を見ればわかるように、私はイベントを9種類に区分整理しています。

  • 仕事…就職、定年退職。転職・独立開業。パートから正社員へまたはその逆など
  • 住宅…持ち家その他不動産購入、買換え、建て替え、賃貸の住み替え・引越しなど
  • 旅行
  • 車…買換え、車検
  • 教育…入学、卒業、塾
  • 結婚
  • 出産
  • 介護
  • 葬儀

必ずしもこの通りに区分する必要はありません。しかし、イベントを全く区分しないと、ライフプラン表が見にくくなってしまいます。自分にとってわかりやすい基準で区分してください。

ライフイベント表の次はキャッシュフロー表を作成

ライフイベント表が出来上がったら、キャッシュフロー表の作成に取り掛かります。

キャッシュフロー表の構成は以下のようになっています。

  • 収入
  • 支出(生活費)
    • 基本生活費
    • その他固定費
    • 一時支出
  • 年間収支
  • 貯蓄残高

以下、収入欄から順に記入していきましょう

収入は可処分所得で記入する

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収入欄には、家族それぞれの収入を書きます。

収入は全て可処分所得(手取り)で記入してください。

  • 可処分所得 =収入総額 -(所得税+住民税)-社会保険料

以下、サラリーマンや公務員、自営業者、年金生活者の3パターンに分けて、可処分所得の計算方法を説明します。

サラリーマンや公務員の可処分所得は源泉徴収表を見ればわかる

サラリーマンや公務員など給与所得者の場合、源泉徴収表があれば、現在の手取り年収を概算することができます。まず、現在の可処分所得を把握しましょう。

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上の図は、ウェブシュフ妻(教師・公務員)の平成26年源泉徴収表です。①が収入総額(額面収入)、②が所得税、③が社会保険料を表します。いずれも平成26年の総額です。

住民税の金額は④の部分に注目して概算します。住民税の概算金額は「給与所得控除後の金額」から「所得控除の額の合計額」を差し引いたものの10%です。つまり、

  • 住民税={(給与所得控除後の金額)-(所得控除の額の合計額)}×10%

ウェブシュフ妻の平成26年分住民税(平成27年徴収分)を計算すると、(5,554,145-1,840,736)×10%=約37万円となります。

ウェブシュフ妻の平成26年分可処分所得は、

可処分所得(手取り収入)
=収入総額(額面収入)-(所得税+住民税)-社会保険
=7,504,606-(370,000+321,700)-1,018,826=5,794,080円

です。

ウェブシュフ妻
結構色々持っていかれてるものなのね。

現在の可処分所得を把握することが出来たら、それをベースに、将来の可処分所得を予想して、キャッシュフロー表に記入しましょう。

※ここで紹介した住民税計算方法は簡便法です。ライフプラン表の収入金額を求めるだけなら、おおよその金額がわかればいいので、簡便法で計算しています。

事業所得者の可処分所得計算は簡単

事業所得者の場合、今の可処分所得を把握するのは簡単です。

所得税の金額は、確定申告書を見ればわかります。

住民税の金額は、住民税納税通知書()を見ればわかります。

国民年金や国民健康保険など社会保険料の金額も、関係書類を見れば簡単に把握できます。

あとは、以下の計算式に当てはめて計算するだけです。

  • 可処分所得(手取り収入)=収入総額(額面収入)-(所得税+住民税)-社会保険料

現在の可処分所得を把握することが出来たら、それをベースに、将来の可処分所得を予想して、キャッシュフロー表に記入しましょう。

退職所得も計算しておこう

ライフプランを立てるには退職金がどれくらいか目星をつけておく必要があります。

今後の給料の推移を頭に入れつつ、勤務先の退職金規定を見て、計算してみましょう。我が家でも妻(公務員教師)の退職金を予測しました。

年金収入の可処分所得の求めかた

ライフプラン表には老後の年金収入も可処分所得で記入します。

まずは年金収入の総額を把握し、その後削るものを削って可処分所得を計算するのですが、その方法を説明すると長くなるので別の記事で説明しました。

支出(生活費総額)は、基本生活費、その他固定費、一時支出に分けて記入する

収入欄の記入が終わったら支出欄の記入に着手します。

家計簿や世間の相場など参考に記入していきます。

一時支出⇒その他固定費⇒基本生活費の順に説明します。

一時支出

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生活費のうち、年によって、支出するケースと支出しないケースがあるものが一時支出です。

我が家の場合は上のようになっています。旅行費は毎年計上されているのに一時支出としています。

なぜかというと、

ウェブシュフ
旅行は2,3年に一回で良いよね。だから旅行費は一時支出。

という考えでライフプランを立て始めたのですが、

ウェブシュフ妻
ちょっと、毎年旅行するに決まってるでしょ。(怒)

という横槍が入ったからです。

一時支出の各費目については、自分の希望に沿って書けばいいのですが、あまりに遠い将来のことについては、希望すら思い描けません。

そういう場合は世の中の平均や相場を参考にして数値を書き込みましょう。

その他固定費の記入

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「その他固定費」は、基本生活費(後で説明します)に含まれない固定費のことです。

毎年支出する固定的な生活費のうち、ライフデザインによって大きく出費額が変わりうるものや、特に重要なものを含めます。

「その他固定費」に含む費目には価値観が反映されるので、人それぞれ異なりますが…

  • 教育費(保育費含む)
  • 住居費(住宅ローン返済・固定資産税・家賃・共益費)
  • 養育費(子供にかかる費用のうち「教育費」「保育費」「子どものための預貯金・保険」を除く)

などは「その他固定費」に分類するべきものでしょう。

我が家の場合は、これらに加えて以下の3つも「その他固定費」としています。

ただ、これらについては、重要性を感じないなら、次に説明する「基本生活費」としても問題ありません。

固定費のうち、具体的に費用を見積もるのが難しいものは、世の中の平均や相場を参考にして数値を書き込みましょう。

基本生活費の計算と記入

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基本生活費は、毎年支出する生活費のうち、「その他固定費」以外のものです。子供にかかる生活費は「その他固定費」の「養育費」として処理するので基本生活費には含めません。

家計簿をつけていれば、基本生活費を費目別で把握することが出来ます。キャッシュフロー表の基本生活費についても詳細に記入することが出来ます。

私としては複式簿記で家計簿をつけるのをおすすめしています。

しかし、家計簿をつけていない場合はどうすればいいのでしょうか。

その場合は、家計簿不要で超簡単!通帳だけを使った生活費計算方法によって、まず生活費総額(キャッシュフロー表では支出合計)を求めましょう。

そして、生活費総額(支出合計)から「その他固定費」と「一時支出」を差し引いて基本生活費を求めましょう。

  • 基本生活費=生活費総額(支出合計)-その他固定費-一時支出

基本生活費の内訳はわからないので、基本生活費の各費目は空欄にしておいてください。費目別の金額はわかったほうが良いですが、基本生活費の総額がわかればライフプランは立てられます。

支出合計欄を記入

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私の作ったライフプラン表のひな形では、一時支出の下に支出合計欄があります。

基本生活費を家計簿から求めた人は、以下の計算式にしたがって、各年次ごとに支出合計を計算してください。

  • 支出合計(生活費総額)=基本生活費+その他固定費+一時支出

家計簿をつけていない人は、基本生活費の金額を計算する際に、支出合計(生活費総額)を求めてありますよね。

金融資産の増減を記入

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ここまで来れば、各年次ごとに収入合計・支出合計が記録されているはずです。

あとは、以下の式にしたがって各年次の年間収支と貯蓄残高を計算・記入すれば、キャッシュフロー表の完成です。

  • 年間収支=収入-支出
  • 貯蓄残高=前年末貯蓄残高+年間収支

貯蓄残高は貯金だけでなく、株や投資信託も含めた金融資産全体の合計額を書きます。

キャッシュフロー表が完成したので、ライフプラン表も完成です。お疲れ様でした。

ライフプラン表が出来上がったら、使いこなしてメリットを生かそう

ライフプランが出来上がり資金ショートしないことを確認すると一種の達成感が沸き上がりますし、その気持ちはとてもよくわかるのですが、ここで終わりではありません。

せっかくライフプラン表を作ったのですから、使いこなしてメリットを得ないといけません。

こういったライフプラン表作成のメリットを生かすべく、いろいろシミュレーションをしていきましょう。

また、ライフプラン表はこまめに見直すことも必要ですから、作りっぱなしにせず、時々見直してくださいね。

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