保険証を使いこなせますか?公的医療保険の保障内容まとめ

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上の写真は、収入が落ち込んで妻の扶養家族に転落した時の保険証です。

二度とこのようなことがないよう、戒めとして時々見直しています。

さて、保険証の本来の使い方は、戒めとして眺めることではありません。

保険証は「公的医療保険への加入証明書」ですから、保険金や給付を得るために使うのが本来の使い道。

ですから、保険証がどんな場面で使えるのか把握しておかないといけません。そうしないと本来支払う必要のない費用を支払う羽目になります。

細かいことまで完全に把握するのは大変ですが、

ウェブシュフ
保険証はどんな時に助けてくれるのか

は知っておきたいところです。

医療費の一部を肩代わりしてくれる

まずは誰でもご存知のことから。

病院にかかった時に保険証を提示すれば、診療費用の自己負担割合は3割以下で済みますよね。

また、一か月の自己負担金額を一定限度額以下に抑えてくれる高額療養費制度というものもあります 。

しかし、保険証で医療費の一部を肩代わりしてくれるのは、国が安全性や有効性を認めたオーソドックスな医療(保険診療)だけです。

保険診療以外は全額自己負担になりますし、高額療養費制度も適用されません。

入院中の食費を補助してくれる

病院に入院している間の食費についも、保険証のパワーが発揮されます。

ただし、診療費用とは別の枠組みで補助され、診療費用に比べて補助される割合が小さいです。

そのうえ患者の自己負担割合は引き上げられる傾向です。

65歳以上の一部の長期入院患者については、病院の施設を利用するコストについても、特別の負担が求められます。

海外旅行時にも医療費の一部を肩代わりしてくれる


保険証を持っていると、海外旅行時の医療費も一部を肩代わりしてもらえます。

ただし、現地では一旦治療費を全額負担しなければなりません。

帰国後に自ら請求することで、海外でかかった医療費の一部を支給してもらうことが出来ます。

また、診療を受けた国・地域や診療の内容によっては、自己負担割合が3割では済まずに自己負担額がかなり高額になるケースがあります。

海外旅行でかかった診療費用に対する保険証のパワーは弱いのです。。。全く助けてくれないのに比べれば遥かにマシではありますが 。。。

そのため、海外旅行をする際には、旅行中にかかった医療を保障してくれる海外旅行保険に加入する必要があります。

出産費用も補助してくれる

保険証は妊娠出産時にも大いに助けてくれます。

出産に際して一時金を給付してくれます。

妊娠や出産で働けない時に所得を補償してくれます。

ただし、公的医療保険に対して自分で請求手続きなどをしないといけない部分もあります。

妊娠したら手続きについてきちんと調べておきましょう

けがや病気で働けないときに、所得を補償してくれる

働けなくなった時に保険証が所得を補償してくれるのは、妊娠出産時に限ったことではありません。

怪我や病気で働けない時にも保険証は所得補償してくれます。これが傷病手当金です 。

もちろん普段の収入を全額補償してくれるわけではありませんが、通常の月収の3分の2を1年半にわたって補償してくれます。

勤務先によっては補償はもっと充実しています。下記の記事に詳しく書きました。

ただし、傷病手当金が支給されるのは、健康保険や共済組合の加入者だけです。

自営業者や年金生活者が加入する国民健康保険には傷病手当金はありません。

タクシーなどによる救急搬送の費用を全額補助してくれる

ケガや病気で緊急に手当てが必要な状況で自力で移動できなければ、救急車を呼びますよね。もちろん無料です。

ただ、一刻を争う状況では救急車を待っていられないこともあります。

その場合はタクシーなどを使いますが、このタクシー代についても保険証は威力を発揮します。なんと全額を肩代わりしてくれるのです。

ただし、一旦は患者自身がタクシー運転手に費用全額を支払わないといけません。

公的医療保険に対して後日請求手続することで、救急時のタクシー代は全額が支給されます。

鍼灸マッサージや接骨院への支払いも、厳しい条件付きで一部を肩代わりしてくれる


病院だけでなく、はり灸あんまマッサージや整骨院・接骨院でも、保険証は効きます。

自己負担3割以下で施術を受けることができますが、それは次の条件をはじめ条件を全て満たした場合だけです。結構厳しいです。

  • 施術する人が「はり師」「きゅう師」「あん摩マッサージ指圧師」「柔道整復師」などの国家資格を保有していること
  • 神経痛、リウマチ、五十肩、頸腕症候群、腰痛症、頚椎捻挫後遺症などの特定の症状の治療目的で施術を受けること
  • 医師が施術について同意書を書くこと

同意書の有効期間は3か月しかないので、それを超えて治療を受け続ける場合は、同意書を再び書いてもらわないといけません。

条件を守らずに保険証を使うと不正使用です。気を付けてください。

なお、条件を守った場合であっても、一旦は患者自身が治療費全額を支払わないといけません。

公的医療保険に対して後日請求手続をしないと還付が受けられず、自己負担3割ではなく10割になってしまいます。

葬式費用の一部を補助してくれる

By 夢の散歩 (投稿者自身による作品) [CC BY-SA 3.0 or GFDL], via Wikimedia Commons


保険証のパワーでよく知られていないものの一つに、葬式費用の一部を補助してくれるというものがあります。

国民健康保険なら葬祭費、健康保険なら埋葬料という名目で補助してもらえます。

これらはもちろん葬儀業者に保険証を提示すればいいというものではありません。

公的医療保険に対して自ら申請しないといけません。大体5万円前後です。

私の妻の加入する公立学校共済組合では、埋葬料として50,000円、埋葬料附加金として25,000円を補助してもらえます。

保険証に限らず、社会保険を知らないと大損する

保険証などの社会保険関連の知識があるかないかで、人生における出費のトータルに大きな差が生まれます。

社会保険からもらえるお金は、自ら申請することが条件になっているものが多いですが、知識がないと申請することすら思いつきません。

知識がないと、もらえるはずのお金がもらえないことになってしまうのです。

また、社会保険についてよく知らずに保険を検討すると、不要な保険や特約に加入して多額の無駄な保険料を支払い続けることにもなります。

ライフプランや保険商品について考えるなら、社会保険について自ら勉強するか、社会保険をよく知っている人に相談することが必要です。