荷造りが間に合わなくなると、自力で引越す場合は、引越しが予定通りできなくなります。引越し業者に作業を依頼している場合は、引越し業者を困らせます。
間に合わなかった梱包を手伝ってもらって、その分の追加料金が発生する程度で済めばいいですが、最悪の場合、引越し業者が契約を破棄して帰ってしまうこともあります。
荷造りが間に合わないとか終わらないというのは大変な事になります。荷造りは油断せず余裕を持って行いましょう。
荷造りが引越し日までに終わらない人は10%以上いる
株式会社リクルート住まいカンパニーの「引越しに関する実態把握調査」によると、引越し時に引越し業者を困らせた事がある人は全体の4割近くに上ります。
その原因の3分の1以上が「荷造りが間に合わなかった事」でした。
困らせた原因 | 割合 |
---|---|
荷造りが間に合わなかった | 33.5% |
事前に伝えていた荷物の量・内容が違いすぎた | 20.9% |
荷物があまりにも重すぎた | 19.0% |
荷造りの仕方が甘く運搬中にトラブルが起きた | 11.4% |
子供が邪魔をした | 3.8% |
つまり、全体の12%くらいの人が、引越し当日に荷造りが終わっていない事になります。
どうして荷造りが間に合わないのか
- 時間が全然足りなかった
- 面倒で荷造りを放り投げた
というケースは論外です。しかし「荷造りを終わらせていたつもりだったのに、終わっていない」場合もあります。
- ベッドの下においていた荷物の梱包を忘れた
- 机の引き出しの中身を荷造りしていなかった
というケースなどです。
ベッドや机などの大物の荷造りや梱包は、業者に任せておけばよいです。しかし中に入っている小物は自分で荷造りしないといけません。
荷造り未完了は契約不履行
引越し当日に荷造りが終わっていないのは、実はとっても怖い事なんです。
通常プランで引越し業者と契約しているなら、段ボールに入る小物の荷造りは消費者の担当です。
業者との契約のひな形である標準引越運送約款にもそう書いてあります。
引越しの通常プランというのは、「段ボールに入る小物の荷造りはしておくので、大物の荷造り梱包と荷物の運送をお願いします。代金はもちろんお支払しますよ。」という契約なのです。
つまり、引越し日に荷造りが終わっていないのは、契約不履行なんです。
契約不履行を理由に、引越し作業を拒否されても文句が言えない
契約というものは何でもそうなのですが、相手が約束を破ったときは、堂々と破棄する事ができます。
引越しの契約で言えば、
- お客さんがお金を払わない
- お客さんが荷造りをしていない
という契約不履行が発生すれば、業者が引越し作業を取りやめたとしても、業者側には何の落ち度もありません。
実際、2月から3月にかけての繁忙期に、荷造りをほとんど手付かずのまま放置するような悪質なお客さんに当たると、業者が引き上げてしまう事もあります。
実際には、梱包作業分の追加料金を請求される
とはいえ、荷造りが出来ていないお客さんを、引越し業者が見捨てて帰ってしまうようなことは、普段はほとんど発生しません。繁忙期に時々発生する程度です。
追加料金を支払えば、業者が荷造りしてくれます。もちろんこの場合は新居まで荷物を運んで行ってくれます。
しかし、このときの業者の交渉は超強気です。なにしろ、満足できる追加料金がもらえなければ、引越しを断ってもいいわけですから。
引越し当日までに荷造りができていないと、引越し業者に契約を破棄されずに済んだとしても、かなり高めの追加料金を取られます。
面倒だからと言って荷造りを袋詰めで済ませるのはだめですよ
引越し日が迫っているのに荷造りが遅々として進まない…場合、

と、少しでも楽をしようとする考えが頭に浮かぶものですが、これはだめです。
荷造りは袋詰めではなく段ボールにしてください。
段ボールでないとうまく積めない
引越しなどで荷物を輸送するときは、トラックの荷台に荷物を載せます。
荷台は四角いですから、そこに積載するものも四角い方が便利です。
段ボールだと隙間なく積み上げていけます。荷崩れもしにくいです。袋だとそうもいかないです。
段ボールなら荷物を保護しやすい
また、段ボールには適度な丈夫さとクッション性があるので、内容物を保護することができます。
一方、袋は薄く破れやすいので、内容物を保護する力に欠けます。
袋に詰めるのはそもそも契約違反
引越し業者に引越し作業を依頼している場合、段ボールを使わずに袋詰めで荷造りを済ますのは、契約違反となるケースがほとんどです。
袋詰めでも運んでもらえますが、引越し中に袋の中身が破損したり紛失したりしても、業者の責任とはならず補償してもらえません。
荷造りが終わりそうにない時はどうすればいいのか
荷造りは、引越し当日までに、きちんとした形で終わらせておきたいところです。
どうしても出来そうにない時は、なるべく早めに引越し業者に電話して、荷造りの応援を頼んでください。
もちろん料金は上がりますが、当日いきなり荷造り未完了を告白するのに比べれば、穏やかな料金UPで済みます。業者の機嫌も損ねずに済みます。