Photo By: Tom
イギリスのエセックス大学の研究で、母親の近くに住んでいる女性は妊娠する可能性が高くなることが分かりました。少子化対策は「子を持つ女性が自分の母から育児を助けてもらえる環境の整備」にもっとお金を使うべきです。
育児サポート
年齢・学歴・所得・民族・宗教が同じ女性同士で比較すると、近くに家族、特に母親がいる女性は、子供をもうける可能性が有意に高いそうです。
近くに家族がいれば育児に関して様々なサポートを受けられるので、女性の「産もう」という動機が強くなります。
「産め」というプレッシャー
同時に、女性は家族からの「産め」というプレッシャーももろに受けます。
子供が出来やすくなるのは当然です。
途上国・先進国の出生率
「母親の近くに住んでいる女性は妊娠しやすい」のが事実なら、途上国の出生率が高いことはとてもうまく説明できます。
先進国と比べて出産適齢期の女性が家族の近くに住んでいることが多いからです。
一方、先進国で出生率が低いこともうまく説明できます。
高学歴の女性が、高給の仕事を求めて、実家から遠く離れたところで就業・結婚することが多くなるからです。
そして、いくらお金を持っていても、近くに家族がいるという環境以上に育児しやすい環境を作ることは無理です。
母親と娘の同居に補助を出してはどうか
というわけで、日本の少子化対策にも、子を持つ女性と母親が同居することへの補助という視点を取り入れるべきだと思います。
実家から遠く離れて住む娘が育児を助けてもらうために田舎から母親を呼ぶ費用に対する補助などどうでしょう。
逆に、娘が子供を連れて実家に帰るのにも補助を出せばいいかも知れません。