By: Ed Uthman
もし癌になったら抗がん剤治療はとても嫌だと思う@web_shufuにとって画期的な研究結果が出ました。小分子物質TIC10は癌細胞のみ攻撃して健康な細胞を傷つけないことが分かったのです。
2人に1人が癌になる時代
癌なんて自分には関係ないという読者の方もいらっしゃるとは思います。
@web_shufuもそうでしたが、少し前にこのページを見て考えを変えました。
[img-link url=”http://ganjoho.jp/reg_stat/statistics/stat/summary.html” title=”最新がん統計|がん登録・統計[がん情報サービス]”]
半数の人が生涯で1度は癌にかかる時代です。
従来の癌の治療法
ところで、癌治療のイメージを一言で表すと「壮絶」の一言ではないでしょうか。
癌の摘出手術では大きく体力を奪われます。
また、抗がん剤治療ではがん細胞だけではなく健康な細胞も痛めつけられ、患者の体力は著しく低下します。
@web_shufuは癌で死ぬのも怖いけど闘病生活はもっと怖いです。
抗がん剤打つくらいなら安楽死させてほしいと本気で思っています。
TIC10は癌細胞だけ殺す
ところがTIC10は患者の体力を奪わずに癌細胞を殺してくれるのです。
TIC10は癌細胞の自殺を引き起こすたんぱく質(TRAIL:瘍壊死因子関連アポトーシス誘導リガンド)の遺伝子を活性化することで癌細胞を減らしていきます。
一方、健康な細胞に対しては自殺を促すように働きかけたりしません。
つまり、TIC10は癌組織のみ殺し健康な組織は傷つけません。
ですから、従来の癌治療法のような患者に著しい衰弱をもたらす副作用を避けられるのです。
今のところはマウス実験しか済んでないのですが、乳房、リンパ、結腸および肺癌を含む種々の腫瘍に対してTIC10がかなり強力に用することが分かりました。
小分子なのもすばらしい
TIC10のすごいところはそれだけではありません。
小分子であることも大きな長所です。
小さいので、主要な血液循環システムと脳とを隔てている血液脳関門を通過することが出来ます。
血液脳関門は微生物など有害物質を防止するフィルターのようなものです。
従来テストされたTRAIL関連薬は高分子のたんぱく質であったため、このフィルターを通過できませんでした。
脳腫瘍の治療薬としては失格でした。
しかし、TIC10は小さいのでフィルターを通って脳に到達することが出来ます。
したがって、これまで等に治療が難しいとされてきた神経膠芽腫(脳腫瘍の一種)のがん細胞には特によく効きます。
期待できそう
TIC10は、マウス実験の段階では夢のような効果を挙げています。
人間での治験はまだこれからですが、がん患者のQOLを大幅に向上させてくれる待望の物質だと言えるのではないでしょうか。
@web_shufuが癌になっても安楽死なんて検討しなくていいように、早く実用化されて欲しいです。