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クレジットカード払いの仕訳

ブロガー・アフィリエイターのための「はじめての青色申告シリーズ」第13回です。

前回の記事はこちら

今回はクレジットカードについてです。

クレジットカードは、事業用の経費を支払うのにも便利です。

明細が残るので青色申告の際にも非常に助かります。

しかし、いざ仕訳となると少々迷うケースが多いです。専門家でも人によって意見が違うようです。

以下、私が行っている処理をご紹介します。

クレジットカードの仕訳は、2段階で考える

クレジットカードを利用した支払いを図示すると以下のようになります。
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  1. クレジットカード利用時にクレジットカード会社が支払先へ立替払いをしてくれる
  2. 所定の期日に、立て替えてもらった金額を、銀行引き落としの形で、クレジットカード会社に後払いする

このような2段階払いになっています。

仕訳もこれに対応して

  1. カード利用時
  2. 銀行口座からの代金引き落とし時

2段階で考えることになります。

銀行口座からのクレジットカード利用代金が引き落とされた時の仕訳

時系列でいえば後になりますが、まずは銀行口座からクレジットカード代金が引き落とされた時の仕訳から考えます。

クレジットカードはすべて家計用とみなす

クレジットカードはすべて家計用として扱うと処理が楽になります。

私は、たった一枚のクレジットカード(rexカード)を、スーパーの買い物にも事業経費の支払いにも使っています。

それで全く問題が起きていません。

クレジットカードはすべて家計用とみなすべきであることは、次の記事にて詳しく書かれています。

銀行通帳(明細)を見れば仕訳ができる

銀行通帳に以下の記載があれば、ジャックス発行のクレジットカード利用代金の引落しであることはわかりますよね。

私の場合はrexカードの利用料金引落しになります。

日付 振替文言 お支払い お預かり 摘要
1/27 約定振替 119,087 ジャックス

家計用銀行口座から引き落とすときには仕訳不要

この銀行口座が、家計口座であるときには、クレジットカード利用代金の引き落としについては仕訳をしなくていいです。

クレジットカードはすべて家計用とみなすので、その利用代金も家計支出です。家計支出を家計口座から支払ったときは、仕訳の必要はありません。

事業用銀行口座から引き落とすなら仕訳が必要

一方、この銀行口座が事業用口座であるときは、仕訳が必要です。家計支出を事業口座から払うので、事業主貸を使って以下のように仕訳します。

日付 借方 金額 貸方 金額 摘要
1/27 事業主貸 119,087 預金 119,087 rexカード利用料金

クレジットカードで経費を支払ったときの仕訳

さて、カードを家計支出のためだけに使っていれば、これ以上仕訳をする必要もないのですが、私の場合はカードで事業の経費を支払っているので、その部分を修正する仕訳が必要です。

カードは家計用とみなすので、カードで事業用の経費を支払うのは、事業主借に該当します。

1/27引き落とし分のrex cardの明細から、事業主借として仕訳が必要なものをピックアップしてみます。

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背景が白の行は、事業に無関係な家計支出なので、仕訳の必要がありません。

背景が黄色の行は、全部または一部が事業経費となる支出です。仕訳が必要です。

ただ、クレジットカードを使うと支払いが2段階になるため、クレジットカードで経費を支払った仕訳の日付については少々迷います。

  • 発注した日付(クレジットカード利用日)で仕訳するのか
  • 銀行口座からお金が引き落とされた日付で仕訳するのか

しかし実はどちらでもいいです。

参考⇒ アフィリエイター・ブロガーは経費の大半を現金主義で仕訳してよい

仕訳の日付はカード利用日とするのが原則

どちらでもいいと言っても、クレジットカードで経費を支払った時の仕訳の日付は、カード利用日とするのが原則です。

その場合、上記の明細のうち経費の支払いに対応する部分の仕訳は以下のようになります。

クレジットカード代金の口座引き落としの日を仕訳の日付としてもよい

一方、クレジットカードで経費を支払った時の仕訳の日付を、代金が銀行口座から引き落とされる日付とした場合の仕訳は、こうなります。

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国税庁は、少額な未払・前払を処理せずに現金主義によって仕訳することを容認していますから、これで問題ないはずなんです。

でも、このようにする人は実は少数派となっています。

私は

  • 発注した日付(クレジットカード利用日)で仕訳するのか
  • 銀行口座からお金が引き落とされた日付で仕訳するのか

については、どちらでもいいと思っています。

しかし、どちらに決めるにしても、一度決めたら同じ処理方法をなるべく継続するようにしてくださいね、

家事按分は年末にまとめて行う

日付をどうするかにかかわらず、経費には家事按分が必要なものがあります。

我が家の場合は、au、伊賀上野CATV、中部電力への支払いは、家事按分が必要です。

年末に家事按分することになります。


「はじめての青色申告シリーズ」はここまでです。

実際に青色申告の準備をするにあたっては、エクセルやクラウド会計を使うことになります。

青色申告はエクセルでやるほうがクラウド会計でやるより速くて安いです。

しかし、仕訳についての知識に自信がないなら、クラウド会計を使うしかありません。

そのクラウド会計も、あまりに簿記知識が足りないなら、正しい申告ができません。

どちらも一長一短なので、いいとこどりをしつつ併用するのがベストです。

次回以降は「エクセルとクラウド会計を上手に使い分けていかに効率よく青色申告をするか」というテーマで、私の青色申告作業を実況するような形で記事を書きたいと思います。



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