公的医療保険とは何か?FPが分かりやすくまとめた

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医療保険の必要性を考えるシリーズ第13回です。

前回は先進医療について説明しました。

今回は、民間保険会社の医療保険の必要性を判断するにあたって重要となる部分を中心に、公的医療保険の給付内容(保険証のパワー)をまとめます。

医療保険を検討するにあたって入院費用を見積もるなら、公的医療保険の保障内容に関する知識は必要不可欠です。

今一度おさらいしておきましょう。

公的医療保険の特徴・民間医療保険との違い

まず、公的医療保険の特徴を、民間医療保険と比べながら簡単に目を通しておきましょう。

保険証を見て自分が加入する公的医療保険の種類を確認しておいてくださいね。続いて具体的な給付内容を見ていきます。

公的医療保険の給付内容は、厚生労働省作成の図が網羅的で詳しい

公的医療保険の給付内容については、厚生労働省作成の次の図に簡単にまとまっています。

ただ、2016年作成の図なので、情報が少し古くなっています。

また、簡単にまとまってはいるんですが、専門用語が多くて頭がクラクラするかも知れません。字も小さいですし。

医療保険の必要性を判断するにあたって重要な項目を中心に、以下で改めて説明します。

公的医療保険は医療費の大部分を負担してくれる

療養の給付-医療費の自己負担割合を3割以下に抑えてくれる

病院で保険証を出すと、医療費の自己負担割合は3割以下で済みます。7割以上を公的医療保険が負担してくれます。

これを療養の給付と言います。 

公的医療保険は、居宅療養中の訪問看護費用や、保険外診療と並行して行われる保険診療費用も援助してくれます。

公的医療保険が支給してくれる訪問看護療養費や保険外併用療養費によって、これらの費用の自己負担割合は3割以下になります。

高額療養費-医療費等が一定額を超えると自己負担割合を1%または0%に引き下げてくれる

公的医療保険は、高額療養費制度によって、医療費等が際限なく膨らまないようにしてくれます。

医療費、訪問看護療養費、保険外併用療養費、療養費などの合計が一定額を超えると、自己負担割合を1%または0%に引き下げてくれるのです。

高額療養費制度は、加入する医療保険によって手厚さがずいぶん違います。

自分の加入する医療保険の高額療養費制度がどうなっているかを必ず確認しておいて下さい。

入院時食事療養費-入院中の食費の自己負担を1食あたり460円までにしてくれる

公的医療保険は入院中の食費も援助してくれます。

病院食は1食あたり640円かかっているのですが、そのうち180円を入院時食事療養費として支給してくれます。

傷病手当金-怪我や病気で働けない間、所得を補償してくれる

公的医療保険は、怪我や病気で働けない間、一定額の援助をしてくれます。

傷病手当金も、高額療養費制度と同様に、加入する医療保険によって手厚さがずいぶん違います。

自分の加入する医療保険の傷病手当金がどうなっているかを必ず確認しておいて下さい。

保険証が効かない(公的医療保険が援助しない)医療サービスもある

公的医療保険は医療に関連する支出の多くを援助してくれますが、全て援助してくれるわけではありません。

保険証が効かない(公的医療保険が援助しない)医療サービスもあります。

差額ベッド代は全額自己負担

保険証が効かない(公的医療保険が援助しない)医療サービスの代表が差額ベッドです。

先進医療も全額自己負担

先進医療は「保険診療に含めるかどうか」をテストされている医療です。まだ保険診療ではないので、保険証が効かず、治療費の全額が自己負担となります。

なお、患者の申出を起点に「保険診療に含めるかどうか」をテストされている患者申出療養もあります。

保険証の力(公的医療保険のパワー)は他にも色々

ここまで、民間医療保険の必要性を検討するのに重要な部分に絞って、保険証の力(公的医療保険のパワー)を説明してきました。

保険証の力はこれだけではなく他にもあります。

このあたりは医療保険の必要性を考える上ではあまり必要はないですけどね。

次回は…入院費用の見積もり方について説明します。

次回の「医療保険の必要性を考えるシリーズ第14回」では、いよいよ入院費用を見積もっていきます。

入院費用を見積もる際には、今回まで説明した公的医療保険に関する知識が大活躍します。

医療保険は入院費用を賄うためのものですから、入院費用の見積もりは医療保険の必要性に大きく影響します。

次回、しっかり見積もりましょう。