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老後の年金収入をざっくり計算する方法

2016-06-25-approximate-pension-income-of-old-age

妻は公務員で中学教師です。@web_shufuです。

公務員であろうとなかろうと、老後に備えてライフプランを作ろうとすると、避けて通れないのが年金の試算です。

でもちょっと難しいし面倒な話です。

法律に従ってきちんと計算するのが一番いいのですが、ライフプランに使う年金額は少々どんぶり勘定でも大丈夫です。ざっくり計算する方法をご紹介します。

老齢年金のざっくり計算

老後の年金と言えば老齢年金。老齢年金には老齢基礎年金と老齢厚生年金があるので、それぞれについてざっくり計算の方法を書きます。

老齢基礎年金

65歳から受給できる老齢基礎年金の年額は、20歳から65歳までの間で国民年金か厚生年金に加入していた月数に、1600円をかけたものと概ね等しくなります。

20歳から60歳までずっと国民年金課厚生年金に加入していたとすれば「加入していた月数」は480になります。

この場合に65歳から受け取れる老齢基礎年金は、ざっくり計算で1,600円×480月=768,000円となります。

実際の正確な金額が780,100円なので、老齢基礎年金のざっくり計算は、実際より少しだけ少なめの金額を出してしまいます。

しかし、ライフプラン表に記入する収入の金額は、やや少な目でも問題ないです。

ライフプランを立てる目的の一つは、家計の破たんを防ぐことにあります。収入をやや少なめに、支出をやや多めに見積もるのは全く問題ありません。

したがって1,600円×(加入月数)というざっくり計算は十分使えます。

老齢厚生年金

65歳からもらえる老齢厚生年金の金額は、就職から退職までの収入を合計したものに、0.5%をかければざっくりと計算できます

これも、実際の年金額よりはやや低めに出るのですが、ライフプランに使う数字としては問題ありません。

遺族年金

老後を考える上で、老齢年金と並んで外せないのが、遺族年金です。妻(夫)に先立たれた場合に国からもらえるので、とてもありがたいです。

遺族年金には遺族基礎年金と遺族厚生年金があり、どちらもざっくり計算することができます。自分の年収が850万円以上あったりするともらえませんけどね。

遺族基礎年金

遺族基礎年金の年額は、亡くなった妻(夫)が20歳から65歳までの間で国民年金か厚生年金に加入していた月数に、1,600円をかけ、さらに3/4をかけると、ざっくり計算することができます。

例によって、実際の受給額より小さめの金額が出てきますけど、ライフプランに使う数値としては大きな問題はありません。

遺族厚生年金

遺族厚生年金の年額は、亡くなった妻(夫)が就職してから得てきた給与収入の合計に、0.5%をかけ、さらに3/4をかけると、ざっくり計算することができます。

実際の受給額より小さめの数値がはじき出されますけどね。

厚生年金基金などの企業年金については問い合わせるしかない

年金制度についての説明では、○○基礎年金が一階部分、○○厚生年金が二階部分、と説明されます。この部分はざっくり計算が可能です。

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一方、三階部分(厚生年金基金等の企業年金など)についてはざっくり計算は不可能です。運営者(勤め先か業界団体的なもの)に、将来の受給見込み額を確認するしかないでしょう。

転職者が問い合わせるなら企業年金連合会です。

[img-link url=”https://webshufu.com/pension-fund-association/” title=”転職者は企業年金連合会に厚生年金基金からの受給額を問い合わせておこう”]

シミュレーションで確認する方が良い

この記事では年金をざっくり計算する方法について書きましたが、正確な金額を知ることができるならそれに越したことはありません。

今は、ねんきんネット等で、年金試算シミュレーションが簡単にできるようになりました。

[img-link url=”https://webshufu.com/nenkin-net/” title=”ねんきんネットで年金額の試算と年金記録の確認をする手順”]

公務員の方は「ねんきんネットより」こちらが便利です。

[img-link url=”https://webshufu.com/public-officials-pension-calculate-test/” title=”地方公務員向け年金試算サイト「地共済年金情報ウェブサイト」の使い方”]

ざっくり計算で安心せず、時々は、シミュレーションして年金額を確認しておきましょう。


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