複式簿記で家計簿をつけています。@web_shufuです。
毎月初めに前月分の仕訳をまとめて行った後、残高試算表シートと特定期間増減シートにて集計作業を行います。
簿記に慣れるまでは少し面倒かも知れませんが、この記事の通りに作業すると、前月末時点の資産・負債のバランスをあっという間に把握できますよ。
始めに
この記事の説明は、私が実際に家計簿として使っているエクセルテンプレート「複式簿記による家計簿見本」の利用を前提としたものです。
ダウンロードが済んでいない方は、ダウンロードしておいて下さいね。⇒複式簿記による家計簿見本ダウンロード
残高試算表シートでの作業
残高試算表とは、現時点の各勘定の残高を集計したものです。以下のような書式になります。
残高は科目の左(借方)または右(貸方)のいずれかに表示します。
勘定科目種別 | 残高表示位置 |
---|---|
資産科目 | 借方 |
負債科目 | 貸方 |
純資産科目 | 貸方 |
費用科目 | 借方 |
収益科目 | 貸方 |
残高試算表シートは、科目列に科目名を入力すると、各勘定の残高を自動計算してくれる
「複式簿記による家計簿」見本には、残高試算表シートが用意されています。
科目名を記入すると、各勘定の残高を自動計算して表示してくれます。
例えば、科目列の一番上に「妻預金(百五)」と書くと、すぐ左隣のセルに前月末時点の「妻預金(百五)」の残高が出ます。
科目列に、仕訳で使った勘定科目を一つずつ手入力すると、全ての勘定科目について現時点の残高がわかります。しかし記入漏れをしがちです。
仕訳帳で出てきた全科目を「重複なし抽出」して科目列に貼り付ける
そこで、科目列への入力は、手作業ではなく、表計算ソフトの「重複なし抽出」機能をうまく利用して半自動的に行います。
[img-link url=”https://webshufu.com/p4437/#page” title=”仕訳帳から勘定科目を漏れなく「重複なし抽出」するなど、集計作業の手順をキャプチャつきで解説|FPウェブシュフ”]
これで各勘定科目の残高が一目瞭然となりました。
集計作業が間違いなく出来たかどうかを確認する
残高試算表シートのA71セルにはA列(借方残高)の合計が、C71セルにはC列(貸方残高)の合計が、それぞれ計算されるようになっています。A71=C71なら問題無しです。
特定期間増減シートのA71セルにはA列(借方増加分)の合計が、C71セルにはC列(貸方増加分)の合計が、それぞれ計算されるようになっています。これもまたA71=C71なら問題無しです。
A71=C71とならない場合は、どこかでミスをしています。自分の作業をたどってミスを発見するしかありません。
特定期間増減シートでの作業
まず、見本の「特定期間増減」をクリックしてどんなものかご覧になってみてください。
特定期間増減シートは特定期間の費用・収益の金額を計算してくれるシート
特定期間増減シートは、特定期間における各勘定科目残高の増減を表示する表です。
一般的な会計では使われません。私が家計管理のために付け加えたものです。
まず期間設定をしましょう
特定期間増減シートはA1セルとC1セルに特徴があります。不等号と日付の組み合わせになっていますよね。
A1セルの「>=2015/01/02」は「2015/01/02から」という意味です。
C1セルの「<=2015/1/31」は「2015/1/31まで」という意味です。
A1セルとC1セルを合わせて、「2015/1/2から2015/1/31まで」という期間を表す表記になります。
期間設定は日付を変えることで自由自在に変更できます。実際に皆さんが家計簿をつける時には「前月1日から前月末日」となるように設定してください。
科目列に科目名を入力してみましょう。
期間設定が終わったら、科目列に科目名を入力してみましょう。
例えば「妻預金(百五)」と入力すると以下のようになります。
「2015/1/2から2015/1/31まで」の期間に「妻預金(百五)」が25404円増加したことがわかります。
逆に、以下のようになったら、「2015/1/2から2015/1/31まで」の期間に、「妻預金(百五)」が25404円減少したことがわかります。
預金科目の場合は、左側(借方増加額欄)に表示された数字は増加額を、右側(貸方増加額)欄に表示された数字は減少額を表します。
増加額や減少額がどの位置に表示されるかは、勘定科目の種別によって決まります。
勘定科目種別 | 増加額表示位置 | 減少額表示位置 |
---|---|---|
資産科目 | 借方増加額 | 貸方増加額 |
負債科目 | 貸方増加額 | 借方増加額 |
純資産科目 | 貸方増加額 | 借方増加額 |
費用科目 | 借方増加額 | 貸方増加額 |
収益科目 | 貸方増加額 | 借方増加額 |
残高試算表シートの科目列をコピペすると、各勘定科目の増減が一目瞭然となりました。
できあがった特定期間増減シートを見ると、
「2015/1/2から2015/1/31まで」の期間に、百五銀行の妻名義預金が25404円増えたことがわかります。
「2015/1/2から2015/1/31まで」の期間に、利息収入が1978円発生し、給与収入が368,020円あったことがわかります。
この部分を見ると、「2015/1/2から2015/1/31まで」の期間に発生した費用が一覧表示されています。
実際に皆さんが家計簿をつける時には「前月1日から前月末日」となるように期間設定してくださいね。
そうすれば、前月の費用・収益を費目別に把握できます。
集計作業が間違いなく出来たかどうかを確認する
特定期間増減シートのA71セルにはA列(借方増加分)の合計が、C71セルにはC列(貸方増加分)の合計が、それぞれ計算されるようになっています。これもまたA71=C71なら問題無しです。
A71=C71とならない場合は、どこかでミスをしています。自分の作業をたどってミスを発見するしかありません。