HCDコンサルティング(旧・中川勉社会保険労務士事務所FPウェブシュフ)のブログ

パクリブログに記事を無断転載・盗用されて著作権を侵害された場合の対応策まとめ

盗人の絵
久しぶりにブログを書き始めたら記事が盗用されていることに気がついたよ。@web_shufuです。こんな零細ブログのコンテンツを盗用されるとは思いませんでした。既に犯人が盗用部分を削除して解決しましたが、対応策を色々調べたのでまとめておきます。

無断転載が違法なものか、引用等ルールを守った合法的なものかを見極める

無断転載されると、たいていの場合「ゴルアァー」と怒りがめらめら燃え上がりますが、無断転載だからと言って全てが不法行為ではありません。

例えば、ブログの記事本文などが転載されても、それが著作権法上の引用の要件を満たしていれば、いくら腹立たしくても合法です。転載を止めろと言うのは自由ですが、相手に受け入れる義務はありません。

また、ツイッターのツイートの無断転載に怒る人も多いようですが、Twitter / サービス利用規約によると、著作権については、ツイート主にはほぼ何の権利もありません。

ユーザーは、本サービス上にまたは本サービスを介して、自ら送信、投稿、または表示するあらゆるコンテンツに対する権利を留保するものとします。ユーザーは、本サービス上にまたは本サービスを介してコンテンツを送信、投稿、表示することをもって、媒体または配布方法 (既知のまたは今後開発されるもの) を問わず、かかるコンテンツを使用、コピー、複製、処理、改変、修正、公表、送信、表示および配布するための、世界的な非排他的ライセンスを (サブライセンスを許諾する権利と共に) 当社に対して無償で許諾するものとします。

いずれにしろ、転載が全て不法行為というわけではありません。拳を振り上げる前に、自分に大義名分があるかどうかを慎重に確認しておきましょう。

著作権侵害ならGoogleに通報

パクリサイトが違法な転載をしていると確信できたら、一番最初にGoogleに通報しましょう。パクリサイトは楽して収益を挙げる目的で作られるのですから、その収益の土台であるSEOに大打撃を与えてやれば、サイトそのものが放棄され消えていきます。

Googleへの通報窓口は2つあります。

「著作権侵害の報告: ウェブ検索」から報告

まずは、Googleに著作権侵害を申し立てます。著作権侵害の報告: ウェブ検索に必要事項を記入して削除リクエストを送信すると、削除用ダッシュボードに対応状況が表示されます。

以下の2記事が参考になります。

[img-link url=”http://www.jweb-seo.com/blog/wordpress/2012/10/29/4074″ title=”著作権違反の全パクリサイトに対しDMCA侵害申し立てしたら12時間で処理された | パシのSEOブログ”]
[img-link url=”https://www.suzukikenichi.com/blog/how-to-submit-dmca-notice-online/” title=”無断コピーされたコンテンツをGoogleのインデックスから削除する方法 〜 DMCA侵害申し立てフォームから送信可能 | 海外SEO情報ブログ”]

「ポリシー違反の報告 – AdSense ヘルプ」から密告

パクリサイトは手軽に収益を上げるためにGoogle Adsenseの広告を掲載していることがあります。

Google Adsenseには厳しい規約「プログラム ポリシー」があり、パクリブログの著作権侵害コンテンツはこれに違反します。

その無法ぶりをポリシー違反の報告 – AdSense ヘルプから報告して上げましょう。

収益源を断たれると、パクリブログ・サイト運営者はモチベーションを失い、やがて問題のブログやサイトを放棄するでしょう。

自分の記事とパクリ記事の魚拓を取っておく

さて、「著作権侵害の報告: ウェブ検索」からGoogleに通報してしばらくすると、ほとんどの場合パクリ記事が検索結果から消えます。

これだけで満足ならそれでいいのですが、パクリ記事の公開を差し止めたり、損害賠償を取ったり、刑事告訴したりしないと怒りが収まらない展開も考えられます。

その場合、今後に備えて証拠を押さえておかないといけません。盗用されたことを証明するには、以下の2点が証明されると便利ですが…

  • 先に自分の記事が存在していて
  • その後、パクリブログが無断転載している

そのための証拠を押さえるのに便利なのが、ウェブページのキャッシュを保存するウェブ魚拓サービスです。私が使ったのは以下の3つ。

[img-link url=”http://archive.org/web/” title=”Internet Archive: Wayback Machine”]
[img-link url=”http://megalodon.jp/” title=”ウェブ魚拓”]
[img-link url=”http://www.freezepage.com/” title=”FreezePage”]

直リンクで盗用された画像は、.htaccessで差し替えてパクリ犯を笑いものにする

絵・写真・イラストなどの画像を直リンクで無断転載されたら、とても腹立たしいですよね。

画像直リンクによる盗用に対しては、画像を差し替えるのが有効な対策です。少しは溜飲が下げられます。

まず、差し替え用画像を用意して、直リンクで盗用されている画像が置いてあるフォルダとは別のフォルダにアップロードします。

私の場合は

  • https://webshufu.com/top/wp-content/uploads/2014/02/

に置いてある画像を盗用されていたので、それとは異なるフォルダー

  • https://webshufu.com/top/wp-content/uploads/2014/09/

に、以下の差し替え用画像をアップロードしました。
確かに当サイトは他サイトの記事を無断転載しています。それが何か?

次に.htaccessに以下のようなコードを書き、直リンクされた画像ファイルを置いてあるフォルダにアップロードすると、画像差し替えは完成です。

RewriteEngine on 
RewriteCond %{HTTP_REFERER} ^http://パクリサイトドメイン/.*$ 
RewriteRule ^(.*)$ https://webshufu.com/top/wp-content/uploads/2014/09/2014-09-30_1037.png [R=301]

これで、パクリブログが盗用した画像は全て、差し替え用画像に切り替わります。

画像差し替えの方法については、以下のページがとても分かりやすかったです。

[img-link url=”http://ozpa-h4.com/2013/09/30/ryoushin-not-found/” title=”パクリサイトに記事を全文無断転載されたのでGoogleに著作権侵害を報告しつつ差し替え画像を用意して対策を講じてみた | OZPAの表4″]
[img-link url=”http://phpspot.org/blog/archives/2011/01/post_529.html” title=”特定サイトから直リンクされた画像を一発で別の画像にする方法:phpspot開発日誌”]

Twitter等のSNSで客観的証拠が残る手段で、犯罪者に対して盗用を止めるよう要請

証拠を押さえたら、公の場で盗用記事の削除要請を行いましょう。

相手が使っているSNSがあれば、そこでしつこいくらいに盗用記事の削除や公開停止を求めます。相手が事業者ならかなり効果的です。SNS内で削除要請をすると、その記録がかなり長く残るのもいいですね。

このときに、怒りに任せて名誉毀損になるような暴言を吐かないように気をつけて下さい。話がこじれますし、後々裁判などになったらとても不利です。

無断転載を行ったサイト・ブログが設置されているドメインまたは無料ブログサービスに通報

無断転載といえば、パクリブログなんかよりまず、Naverまとめですよね。Naverまとめで、自分の記事の文章が剽窃されているのを見つけたら、

[img-link url=”http://nihaoshijie.hatenadiary.jp/entry/2014/08/23/094758″ title=”NAVERまとめに削除依頼を出した。 -“]

を参考にして、お問い合わせフォーム – NAVERから通報して削除依頼を行いましょう。

無料ブログサービスも、パクリ記事の削除要請を受け付ける窓口を用意しています。

パクリの犯人が、無料サービスではなく独自ドメインでブログやサイトを運営している場合は、ドメイン管理者に連絡します。

ここまでやれば、パクリサイトは消え失せると思います。それでも駄目なら刑事告発や民事裁判になります。

刑事告発と民事裁判

著作権侵害は、刑法上は、懲役刑まで有り得る立派な犯罪です。しかし、ブログ記事をパクったくらいでは、警察は動かないようです。弁護士ドットコムの以下のページを見てもハードルが高そうです。

一方で、警察が動いてくれて助かったという事例もあります。

刑事告発ではなく民事裁判等で損害賠償を請求するなどして解決を図る手段もあります。

いずれにしても、キャプチャなどの証拠がものを言います。

法テラスの無料相談などを活用して、効率的に対応したいところです。

私自身は、刑事告発・民事裁判というステージに行く前にパクリ犯が盗用コンテンツを削除しましたので、刑事告発や民事裁判の経験はありませんが、めんどくさそうですね。

パクリブログを放置することによるSEO上のデメリット

ブログ記事を一つパクられただけの場合に、渾身の力をこめてパクリブログを叩こうとするのは、もしかしたら大げさに見えるかもしれません。

しかし、SEO上のダメージを考えると、わずか1記事の盗用でも厳しく対応するのが正解だと思います。

パクったほうが上位表示されるケースがある

というのも、Googleさんは、ぱくった方をオリジナルより高く評価することがありえるからです。

盗用ではありませんが、以前はガジェット通信にブログ記事の転載を許可すると、オリジナルの記事よりガジェ通の転載記事のほうが圧倒的に高い順位になるケースが結構ありました。

盗用による無断転載でも同様なことが起こりえます。しかし、これだけで済むならまだマシです。

GoogleにBANされそうなゲストブログっぽく見える

最近Googleさんは「低品質なゲストブログ記事」を名指しで取り締まり始めました。

グーグル、ガイドライン違反例として「低品質のゲストブログ記事」を明記::SEM R (#SEMR)によると

PageRankやリンク対策のみを目的としただけのブログや、多数のゲストブログに同内容の記事を大量投稿するといった、リンク不正操作を目的としたゲストブログが、Google が厳しく対処したい類のものだ。

パクリ記事には、他人のコンテンツをパクったうえ、そこからオリジナル記事にリンクしているものがあります。

この状態は、Googleから見ると、私が、webshufu.com以外の別ドメイン内にwebshufu.comのコピペ記事を投稿し、そこからwebshufu.comに対して自演リンク(リンク不正操作)をしているように見えても不思議ではありません。

パクリ記事がGoogleに厳しく対処されるのは歓迎なのですが、「自演リンク」とみなされると、パクられた私の記事までもGoogleに厳しく処置されるリスクが高まってしまいます。

だから、パクリ記事を発見したら、すぐに著作権侵害の報告: ウェブ検索から報告するべきです。それによって「自ブログの記事を別ドメインに転載して自演リンクを貼ったんじゃないんだからね」と主張できますから。

「パクり」は常にチェックしないといけないのか?

今回の「パクられ」は、まさかのパクリ犯からのピンバックにて、労せず気付きました

でも、普通は探そうとしないとパクリなんて見つかりませんよね。盗用チェックツールを使わなければいけないのかと考えるとブルーです。

盗用被害軽減対策になるWordPressプラグイン

盗用を完全に防ぐプラグインなどありませんが、被害を防ぐ一助にはなるものはあります。

PubSubHubbub

[img-link url=”https://wordpress.org/plugins/pubsubhubbub/” title=”PubSubHubbub WordPress Plugins”]

PubSubHubbubプラグインは、その名の通りPubSubHubbubを行ってくれるプラグインです…と言っても、訳がわからないですよね。

PubSubHubbubは、簡単に言えば、「コンテンツを公開してすぐに検索エンジンに通知しインデックスさせる」システムです。

コンテンツが盗用される前にインデックスさせることで、自分の記事がオリジナルであることをGoogleに認識させやすくなります。これでよほどの大手サイトにパクられない限り、盗用によるSEO的被害はかなり小さくなります。

と言うわけでPubSubHubbubプラグインを導入しない手はありません。

ワードプレス管理画面左サイドバー「プラグイン」→「新規追加」からインストールして有効化すると、それだけで設定完了です。

管理画面左サイドバー「設定」のところに「PubSubHubbub」という項目が出るので、色々と設定を変えることもできますが、デフォルトのままで十分です。

heck Copy Contents(CCC)

[img-link url=”https://wordpress.org/plugins/check-copy-contentsccc/” title=”Check Copy Contents(CCC) WordPress Plugins”]

自分の記事の全部または一部がコピーされた時に、選択された文字列をその都度メールしてくれるプラグインです。

コピーされたからと言ってパクりとは限りませんが、パクりの兆しを把握できます。

また、盗用問題とは関係ないですが、読者がどの部分にひきつけられているかが分かるので、コンテンツ制作のヒントになるかもしれませんね。

その他のプラグイン

他にも右クリックを禁止したり、文字の選択そのものを禁止したりするものもあるようですが、悪気のない閲覧者の利便性をも損なうのでちょっと利用しにくいですね。

私は実を言うと盗用対策プラグインをPubSubHubbubしか入れていません。

冒頭にも書きましたが「こんな零細ブログなんてコピーされねー」と思い込んでいたので、盗用が起きない場合でもメリットが感じられるPubSubHubbubしか使っていなかったのです。

今後はもう少し対策した方が良さそうなので、他のプラグインの使用も検討したいと思います。


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