個人年金保険は生存保険金を年金でもらえる生死混合保険

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個人年金保険は、所定の期日を生きて迎えると年金受給権を、所定の期日になる前に死亡した場合は死亡保険金をもらえる保険です。

保険料の受け取り方や保険金の受け取り方によっていくつかの種類に分類することができます。

定額個人年金保険

定額個人年金保険は、払い込んだ保険料について予定利率が約束され、契約所定の年金額を受け取れる保険です。

個人年金保険の死亡保険金と解約返戻金

個人年金は「満期保険金が年金形式で支払われる養老保険」と考えて差し支えありません。

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養老保険でもらえるのは一時金ですが、個人年金保険では年金を受給する権利がもらえるわけです。

年金の受給権を獲得するに死亡した場合は、払込保険料の総額相当の死亡保険金が遺族に支払われます。

途中解約した場合は解約返戻金を貰えます。

個人年金保険の保険料の支払い方

さて、ここまでの説明では、保険料を定期的に支払う前提で図を描きましたが、

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もちろん個人年金保険にも一時払いは可能です。

また、保険料の払い込み満了後から年金支払い開始までの間に据え置き期間を設けることもできます。

一時払いで据え置き期間を設けた個人年金保険のイメージは以下の通りです。

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この場合、契約時に払った一時払い保険料が、予定利率で運用されて年金原資となります。途中解約の場合は、責任準備金から一定の解約控除を差し引いた残りが解約返戻金となります。

配当のある個人年金保険には増額年金と増加年金がある

個人年金保険にも、配当のある有配当保険と配当のない無配当保険があります。

有配当の個人年金保険の場合、積立配当金も年金支払いの原資となります。配当は年金支払い開始後も発生します。

有配当の個人年金保険から支払われる年金のうち、契約所定の年金額に相当するもので責任準備金から支払われるものを基本年金といいます。受給期間を通じて基本年金額が一定に据え置かれる契約を定額型、年金受給期間中に定期的に年金額が増加して行く契約となっているものを逓増型、定期的に年金額が減少する契約が逓減型です。

年金受け取り開始前の積立配当金を原資とするものを増加年金年金受け取り開始後の積立配当金を原資とするものを増額年金と言います。

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変額個人年金保険

変額年金保険は積立金を特別勘定(保険料運用のための投資信託)で積極的に運用し、運用次第で将来受け取る年金額が増減するものです。保険料の運用は契約者が負うことになります。

運用実績は毎日積立金に反映する仕組みになっています。

複数用意された特別勘定から保険料を運用する勘定をいくつか選ぶ

変額年金保険では特別勘定は複数用意されています。その中から運用する勘定を自分で選択します。特別勘定は複数選ぶこともできることが多いですし、途中で他の特別勘定に移転する(スイッチング)ことも可能です。

特別勘定の運用実績によって解約返戻金や年金原資や死亡給付金が変動します。商品によっては年金原資に最低保証が付いています。

保険料の支払い方は一時払いがほとんど

変額年金保険では保険料を一時払いで支払うのが通常です。この場合、特別勘定をうまく組み合わせてリスクを分散させるようなポートフォリオを組み必要があります。

一方、月払いや半年払い・年払いの商品もあります。その場合、定期的に投資信託を同額ずつ買い増すことになるので、ドルコスト平均法と同様の投資効果を得ることができます。

運用手数料がかかる

変額年金保険では資金を投資信託で運用することになるので、一般の投資信託と同じように運用手数料がかかります。スイッチングには所定の回数まで手数料がかかりません。

保険料払込期間中に死亡または高度障害となった場合

保険料払込期間中に死亡した場合は、それまでに支払った保険料総額相当の一時金が死亡給付金として支払われるのが一般的ですが、積立金の時価が支払われるものもあります。

一定の障害状態となった場合は、保険料の払い込みが免除される場合もあります。

解約と契約者貸付

変額年金保険は、投資信託での運用を行いますが、一般の投資信託のようにクローズド期間は設定されません。しかし解約手数料は課せられます。解約返戻金はそれまでの運用次第で払込保険料総額を上回る場合も下回る場合もあります。

資金難で変額年金保険の継続が難しくなった場合、解約することだけが選択肢ではありません。契約者貸付を利用することもできます。

年金受け取り開始後は年金原資が一般勘定に移動するのが普通

変額年金保険で払い込まれた保険料は、年金受け取り開始までは特別勘定で運用され、年金受け取り開始後は一般勘定に移されるのが普通です。しかし、年金受け取り期間中も、特別勘定で運用され続ける商品もあります。

年金の受け取り方による個人年金保険の分類

満期後の年金の受取り方は多種多様で少々ややこしいです。個人年金保険を契約するときに勘違いすると大変ですので、基本をさらりと押さえておきましょう。

以下、厳密な正確さを多少犠牲にしつつ、イメージでわかり易くとらえてもらえるように説明します。

終身年金

終身年金は、生存している限り受取人本人に年金が支払われる方式です。ただし受取人が死んだら一円ももらえません。

例えば年金受取り開始が2020年7月の場合を考えてみましょう。

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2025年6月に受取人が亡くなったら、年金の受給期間は2020年7月~2025年6月となります。

2040年6月に受取人が亡くなったら、年金の受給期間は2020年7月~2040年6月となります。

これはわかり易いですね。

有期年金

有期年金は、契約所定の年金受給可能期間内で受取人が生存している場合に限り、受取人本人に年金が支払われる方式です。

受取人が生きていても、年金受給可能期間が終了していれば、年金は支払われません

例えば、年金受取り開始が2020年7月で、受給可能期間が15年の場合を考えてみましょう。

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2025年6月に受取人が亡くなったら、年金の受給期間は2020年7月~2025年6月となります。

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受給可能期間内に受取人が亡くなった場合、終身年金と年金の受給期間は同じになります。

しかし、2040年6月に受取人が亡くなった場合は、終身年金の場合と異なってきます。受給可能期間が2035年6月までなので、年金の受給期間は2020年7月~2035年6月となります。

ウェブシュフ
受給可能期間終了後に受取人がなくなると、終身年金より不利です。

これはちょっとシビアですね。

保証期間付き終身年金

保証期間付き終身年金は、契約所定の保証期間内は受取人の生死にかかわらず年金が支払われ、保証期間終了後は受取人が生存している場合のみ年金が支払われる方式です。

保証期間内に受取人が死亡した場合、保障期間終了までの未払い年金の合計額(またはその現在価値)相当の死亡一時金が、予め契約で定めておいた親族等に支払われます。

例えば、年金受取り開始が2020年7月で、保証期間が10年である場合で考えてみましょう。

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2025年6月に受取人が亡くなったら、年金の受給期間は2020年7月~2030年6月となります。受取人死亡時以降の年金は契約で定めた親族等に支払われます。

ウェブシュフ妻
保証期間内に受取人が亡くなった場合、終身年金より有利です。

2040年6月に受取人が亡くなった場合は、年金の受給期間は2020年7月~2040年6月となります。

ウェブシュフ
保証期間を過ぎてから受取人が亡くなった場合、終身年金と受給期間が同じになります。

保証期間付き有期年金

保証期間付き有期年金は、契約所定の保証期間内は受取人の生死にかかわらず保証期間終了後は契約所定の年金受給可能期間内で受取人が生存している場合に限り、年金を受け取れる方式です。

保証期間内に受取人が死亡した場合、保障期間終了までの未払い年金の合計額(またはその現在価値)相当の死亡一時金が、予め契約で定めておいた親族等に支払われます。

例えば、年金受取り開始が2020年7月で、保証期間が10年、受給可能期間が15年である場合で考えてみましょう。

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2025年6月に受取人が亡くなったら、年金の受給期間は2020年7月~2030年6月となります。死亡時以降の年金は契約で定めた親族等に支払われます。

ウェブシュフ妻
保証期間内に受取人が亡くなった場合は、保証期間付き終身年金と同様、終身年金より有利です。

2040年6月に受取人が亡くなった場合は、年金の受給期間は2020年7月~2035年6月となります。受給可能期間を過ぎて生存していても、受給可能期間の終了とともに、年金の支払いは打ち切られます。

ウェブシュフ
保証期間を過ぎてから受取人が亡くなった場合、有期年金と同様、終身年金より不利です。

確定年金

確定年金は、保証期間付き有期年金のうち、受給可能期間の全てが保証期間とされているものです。

受給可能期間内に受取人が死亡した場合、保障期間終了までの未払い年金の合計額(またはその現在価値)相当の死亡一時金が、予め契約で定めておいた親族等に支払われます。

受給可能期間内は受取人の生死にかかわらず年金が支払われ、受給可能期間の終了後は受取人の生死にかかわらず年金の支払いが打ち切られるわけです。

つまり、確定年金は受取人の生死にかかわらず、年金の受給期間は確定しています。だから確定年金という名前がついています。

例えば、年金受取り開始が2020年7月で、受給可能期間が15年である確定年金で考えてみましょう。

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2025年6月に受取人が亡くなったら、年金の受給期間は2020年7月~2035年6月となります。死亡時以降の年金は契約で定めた親族等に支払われます。

2040年6月に受取人が亡くなった場合も、年金の受給期間は2020年7月~2035年6月となります。受給可能期間を過ぎて生存していても、受給可能期間の終了とともに、年金の支払いは打ち切られます。

個人年金保険の保険料と年金の受け取り方の関係

個人年金保険の年金の受け取り方は、保険料に影響します。

一般に、保険金額が高くなるほど、受給可能期間が長くなるほど、保証期間が長くなるほど、保険料が高くなります。

保険金額が同じであれば、有期年金<終身年金<保証期間付き終身年金となります。

保険金額と受給可能期間が同じであれば、有期年金<保証期間付き有期年金<確定年金となります。

個人年金より確定拠出年金に興味があるこの頃です。

個人年金は以前はとても興味があったのですが、今は確定拠出年金に興味が移っています。

公務員でも2016年からは拠出可能になりましたしね…