妻を亡くした時に55歳未満である夫は遺族厚生年金がもらえない

更新

2016-06-22-survivor-social-benefit

前回の記事で、死亡保険金の額を決めるには生涯収支表が便利という話をしたのですが、そこで我が家の余裕資金について調べたら、55歳の壁が出現しました。

下のグラフは、私が2073年まで生きるものと仮定して、妻が亡くなる年次と私の死亡時に手元に残る金額(最終的な余剰金)の関係を表したものですが、2025年から2026年にかけて急上昇してますよね。

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2025年(私54歳)以前に妻が亡くなる場合と、2026年(私55歳)以後に妻が亡くなるのとでは、我が家の人生における余裕資金は全然違ってきます。これを私が55歳の壁と呼んでいるわけです。

55歳の壁の原因は夫に対する遺族厚生年金の支給制限にあります。とくに、55歳になる前に妻を亡くした夫は遺族厚生年金がもらえません

ヒモ・主夫・共稼ぎなど、妻の稼ぎを当てにしている夫たちにとっては、他人事ではありませんよ。


遺族厚生年金の支給は夫に厳しく妻にやさしいい

遺族厚生年金は厚生年金加入者だった人が亡くなったときに、一定の範囲内の遺族に支給される年金です。

しかし、妻を亡くした夫への遺族厚生年金には、2つの支給制限があります。

  • 妻を亡くした時に55歳未満であった夫は遺族厚生年金の支給対象から外れます。
  • 妻を亡くした時に55歳以上59歳以下であった夫は、遺族厚生年金の支給対象とはなりますが、支給開始は60歳となります。

夫を亡くした妻にはこのような年齢制限はありません。こんなところに酷い男女差別が残っていたものです。

それがどれほど酷いかを可視化してみます。次のグラフは、私が2073年まで生きた場合における、遺族厚生年金の生涯受給額と妻が死んだ年との関係を描いたものです。

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オレンジ色は支給制限が全くない場合の遺族年金生涯受給額で、紺色が現状の支給制限の下での遺族年金生涯受給額です。

2031年以降に妻が亡くなった場合は差が無くなるのですが、それまでの間は差がありすぎです。特に2025年以前の差が酷いです。

夫がもらえる遺族年金には55歳の壁がある

1971年生まれの私は2025年時点で54歳です。2025年に妻が亡くなると、遺族厚生年金は全く受け取れません。

ここでもう一度冒頭で紹介したグラフを見てみましょう。

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2025年から2026年にかけて急上昇するグラフになってしまうのは、夫に対する遺族年金の支給制限のせいです。

まさに55歳の壁だと言えます。


妻の稼ぎを当てにしてライフプランを立てると保険の使い方に注意が必要

55歳の壁があるために、妻の稼ぎを当てにしている夫は、自分が55歳になるまでは妻に掛ける死亡保険金額を大きくせざるを得ません。

男女同権だというなら、こういう状況は一刻も早く解消されるべきことです。国の英断を希望してやみません。

しかし、55歳になると、妻が死亡した時に遺族厚生年金を受給することができるようになりますから、妻の死亡に対する必要保障額は大きく下がります。

妻の稼ぎを当てにしている夫は、55歳になったときに保険を見直して、妻にかける死亡保険金額を大きく引き下げる必要が出てきます。

妻の稼ぎを頼る夫は、生涯収支に敏感である必要がある

このように、妻の稼ぎに頼る夫は、夫の稼ぎに頼る妻に比べて、ライフプラン上注意するべき点が多くなります。

仮に「夢のヒモ生活」をゲットしたとしても、油断しているとすぐに足元をすくわれますよ。

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