社会保険の種類と補償内容

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老後に備えるためには、保険選びや保険見直しが欠かせませんが、ここでいう保険とは民間保険についてのことです。

民間保険は社会保険で足りない部分を補うためのものですから、民間保険について考える前に、社会保険をある程度理解しておく必要があります。

そこで、社会保険と民間保険の違い、社会保険の種類と大まかな保障内容ををまとめてみました。


社会保険とは

社会保険とは、国や地方公共団体などの公的機関が社会保障のために運営する保険のことで、疾病、高齢化、失業、労働災害、介護などに対する補償を行います。

社会保険制度の種類

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社会保険は「狭義の社会保険(狭い意味での社会保険)」と「労働保険」に分けられます。

「狭義の社会保険」はさらに以下の3種類に分けられ、

「労働保険」は以下の2種類に分けられます。

「狭義の社会保険」に属する3種類のみを社会保険とすることもあります。

社会保険ごとの大まかな補償内容

それぞれの社会保険制度がどんな時に助けてくれるかを図に表すと、以下のようになります。

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民間保険に入らなくても、これだけ手厚い保証があるわけです。

社会保険と民間保険の違い

社会保険も民間保険も「保険」ですが、異なる点が多々あります。

民間保険について保険契約におけるお金の流れと人物相関図を書くと、以下のようになります。

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一方、社会保険について、お金の流れと人物相関図を書くと、

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社会保険には税金が投入されている

民間保険は契約者の支払った保険料だけに基づいて運営されています。

一方、社会保険は保険料だけで運営されているわけではありません。社会保険には税金が投入されているのです。

社会保険運営のための人件費も税金で賄われています。また私企業が運営する民間保険と違って、利益を出す必要もありません。

そのため、社会保険では、契約者が支払う保険料に比べて、契約者が受け取る保険料が多くなります。

民間保険では、契約者が支払う保険料に比べて契約者が受け取る保険金が少なくなっていて、その差額が保険会社の従業員の給料や保険会社の利益となっていましたよね。

ですから社会保険のほうが民間保険より断然お得なんです。利用しない手はありません。

社会保険は強制加入

社会保険はお得ですが、法で定められた一定の条件に当てはまった人は強制加入です。加入しないという自由はありません。

一方民間保険は任意加入です。

強制的に加入させられているがお得な社会保険と、任意加入であっても社会保険よりはお得ではない民間保険とでは、どちらを優先して考えるべきかは明らかです。社会保険を優先するべきですよね。

民間保険を検討する前に、まずは社会保険の保障内容を把握するべきですよね。

その後、自分のライフプランに照らし合わせて、社会保険による保障では心もとない部分があるなら、民間の保険で補完するのが賢いやり方です。

保険料の決め方も大きく異なる

保険選びや保険の見直しとは少し話がずれますが、社会保険と民間保険では保険料の決まり方も大きく違います。

民間保険の保険料は、同じ保障内容であれば、どの加入者も一定となるのが原則です。

一方、社会保険の保険料には、同じ保障内容でも、高所得者ほど高く、低所得者ほど低くなる方式が取り入れられています。

ウェブシュフ妻
社会保険は所得の少ない人に優しいのね。

税金と同じようにお金のある人から沢山徴収することで、社会保険は所得の再分配を行っているのです。

では、社会保険の補償内容をさらっと見ていきましょう。


公的医療保険(健康保険や国民健康保険など)の補償範囲

健康保険や国民健康保険などの公的医療保険は、病院などで保険証を見せると、色々と援助してくれます。

公的年金保険(厚生年金・国民年金)の補償範囲

厚生年金・国民年金などの公的年金保険からは、年を取ったときに年金をもらえることは皆さん知っていますよね。

  • 老齢給付(年を取って働けなくなったときに年金を給付)

でも、それだけでなく、障害を負ってしまったときのサポートや、自分が死んだ後の家族への援助もしてくれます。

  • 障害給付(障害を負ったときも年金を支給)
  • 遺族給付(自分が死んだときには残された家族に年金を支給)

公的介護保険の補償範囲

公的介護保険は介護や支援が必要になったときに援助してくれます。

要介護状態になったときに介護費用を助けてくれるのが介護給付です。

  • 介護給付

要介護状態の一歩手前である要支援状態になったときも、介護を予防するために援助をしてくれます。

  • 予防給付

そのほか付随的なサービスへのサポートも有ります。

  • 市町村特別給付

労働者災害補償保険(労災保険)の補償範囲

会社員の業務上または通勤時に災害にあった場合、以下のような援助をしてくれます。

  • 療養給付
  • 休業給付
  • 傷病年金
  • 障害給付
  • 遺族給付
  • 介護給付
  • 葬祭料・葬祭給付

いずれも業務上または通勤時限定の災害に限定されます。

保険を選んだり見直したりする際にはあまり当てには出来ませんね。仕事に関係のない災害にも備えないといけませんからね。

雇用保険

失業したときに一定期間お金をくれるのは皆さんご存知ですね。そのほか教育訓練給付など能力開発に対する援助もしてくれます。

  • 求職者給付(失業保険)
  • 就職促進給付
  • 教育訓練給付
  • 雇用継続給付

どの社会保険に加入するのか

社会保険のうち、公的介護保険は職業による加入組織の区分はありません。誰が加入するかも明確です。

労働者災害補償保険(労災保険)や雇用保険は給与所得者が加入するものです。ただ、誰が加入するのかという基準は少しややこしいですね。

公的医療保険や公的年金保険が複雑

公的医療保険や公的年金保険は、職業や勤務実態によって加入する組織が区分されます。

例えば、公務員・学校職員と会社員とでは、別の組織に加入します。

パートやアルバイトの方がどの組織に加入するかは、とてもややこしい基準で決まります。

扶養されている方の場合は、一家の大黒柱の方がどの保険に入っているかで、加入する公的医療保険や公的年金保険の種類が決まります。

民間保険を考えるのは社会保険を把握してから

民間保険会社の保険に入るのは「もしもの場合」に備えるためです。

しかし「もしもの場合」には、強制的に加入させられている社会保険からお金がもらえるケースがあります。

ウェブシュフ妻
どの保険に入るか考える前に、社会保険を勉強しないといけないわね。

まずは社会保険の保障内容を把握し、社会保険だけでは十分な補償が得られないものについてのみ、民間保険会社の保険に入るのが賢いやり方です。

社会保険についてあまり知らずに民間の保険に入ると無駄な保険料を払う事になってしまいます。注意してください。

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