終身医療保険に加入したばっかりに老後破綻‥という場合もある

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終身医療保険に加入するのは、医療費が原因で老後に家計が破綻することを防ぐためですよね。

ところが我が家で色々と検討したところ、

ウェブシュフ妻
老後破綻を防ぐには終身医療保険に入らない方がいいんじゃないの?

という結論が出ました。

終身医療保険への加入は慎重に検討するべきだと思います。


年金暮らしになると、時とともに貯蓄が減少

次の図は、年齢の経過とともに家計の貯蓄がどのように推移するかを、ざっくりとグラフ化したものです。

退職までの間は貯蓄が増えていきますが、退職後に年金暮らしとなると貯蓄は時の経過とともに減っていくのが普通です。

老後に貯蓄が減っていくのはとても不安ですよね。

「貯蓄が減少して行く中、医療費がかさんだらどうしよう」という不安が終身医療保険への加入を加速する

ただでさえ貯蓄が減るのに大きな病気にかかって医療費がかさんだらどうしよう。

こういう不安に駆られてしまうのは人間なら当然の心情だとは思います 。

終身医療保険に加入されている方は、こういった不安が嫌で加入されたと思うんです。

でもちょっと待ってください。本当に終身医療保険は不安を解決してくれるんでしょうか


終身医療保険への加入は老後の貯蓄減少をより深刻なものにする

次の図は、終身医療保険に加入した場合と加入していない場合とで、時の経過に伴う貯蓄の推移を比べたグラフです(終身医療保険加入後に一切入院をしないという前提で描いています)。

終身医療保険に加入した場合、それまでに支払った保険料の総額の分だけ、終身医療保険に加入していない場合と比べて貯蓄が少なくなってしまいます。

平均余命を全うした時点で一人当たり200万円、夫婦で400万円もの保険料を支払うことになる

以前に下記記事で見たように、終身医療保険の加入者が生涯で支払う保険料の総額は平均して約200万円以上、夫婦二人では400万円以上となります 。

以下のグラフは、退職後に注目して、ある時点(グラフの左端)で終身医療保険に加入した場合と加入を見送った場合とを比較したグラフです。

  • 「ある時点」以降夫婦ともに一切入院をしない
  • 「ある時点」における平均余命を※の時点で夫婦同時にまっとうする。

という前提で描いています。

夫婦とも平均余命を全うした時点で、加入した場合と加入を見送った場合では、貯蓄額に400万円以上の差がつきますね。

支払った保険料以上の給付金をもらうのは至難の業なので、終身医療保険に入るのは損

この差が埋まるとすれば、トータル400万円以上の入院給付金が支払われるような入院を経験する場合だけです。

しかしこんなことはまず起こりません。

終身医療保険の入院日数の数え方が、同じ病気での入退院の繰り返しや長期入院に対する入院給付金の支払いを、巧妙に回避するような仕組みになっているからです。

終身医療保険に加入するのはとても損ですよね。

とは言え保険料の分だけ損をしても破滅を回避できるなら合理的

とはいえ保険はそもそも損をするものです。

損だというだけで、終身医療保険をダメだと決めつけるわけには行きません。

支払える程度の少額な損(保険料)を確定させて、その代わりに「めったに起きないが発生すれば破滅的な損害をもたらすリスク」を回避することができるなら、保険は合理的なリスクマネジメントです。

終身医療保険に加入していれば400万円の給付金を得られるような入院は、「めったに起きないが発生すれば破滅的な損害をもたらすリスク」に一応該当します。

これに備えて終身医療保険に加入すること自体は悪くありませんね。

問題はその損が支払能力を超えてしまいがちなこと

問題は、終身医療保険の保険料が「支払える程度の少額な損失」だと言えるかどうかです。

上のグラフでは、夫婦が平均余命を全うする※の時点で、終身医療保険に入らなかった場合は貯蓄額が0円を上回っていますが、終身医療保険に入った場合は貯蓄額が0円を下回ってしまいます。

つまり終身医療保険に入ったばかりに老後破綻しています。

現実には破綻する前に慌てて終身保険を解約するタイミングがやってくるのでしょうけど、それなら保険料分貯金をしておいた方がましです。

こんなことになる原因は保険料が支払い能力を超えていたからです。

支払い能力を超えた保険料は、破滅を回避するのではなく、自ら呼び込んでしまいます。これでは何のための保険かわかりません。

住宅ローンでも同じですが、買い物をするときには、自分の支払い能力について慎重なシミュレーションをしておくことが欠かせません。

終身医療保険への加入は、加入しない場合に比べて、老後破綻の時期を早める可能性が高い

この夫婦の場合、終身保険に入っていなくても、平均余命を超えてある程度長生きをすると貯蓄が底をついてしまいます。つまり老後破綻は時間の問題です。

この問題は他人ごとではありません。

たとえば110歳くらいまで生きてしまうと、ほとんどの人が老後破綻を現実的なものとして考えざるを得ないはずです。

老後破綻を確実に逃れる方法などありません。

ところが、終身医療保険に入ってしまうと破綻の時期を圧倒的に早めてしまいます。破綻の時期が早まれば早まるほど、老後破綻が現実のものとなる可能性が高くなります。

もちろん、終身医療保険に入っていたおかげで、貯蓄が底をつく時期を遅らせることに成功することも考えられますよ。

ただしそれは、給付金を400万円以上もらえるような入院その他の医療を受けた場合だけです。

そんな事態はあまり起こりそうにありません。

我が家の判断は「保険診療しか受けないなら医療保険はいらない」

我が家では、以上のようなことを考えた結果、保険診療しか受けない前提では、

ウェブシュフ
老後破綻を防ぎたいなら、終身医療保険の加入は見送る方がいい。

という結論に達しました。

終身医療保険に入るくらいなら、保険料相当分の400万円を貯めて、思わぬ長生きに備えたいと思っています。

終身医療保険に入るも入らないもギャンブル

終身医療保険に入るか入らないかと言うのはギャンブルです。

どちらを選んでも、裏目が出れば老後が苦しくなります。

それであれば、老後に破たんするような破滅的な不幸を招く確率が少しでも少なくなりそうな方を選ぶべきです。

我が家では終身医療保険に入らない方を選びました。

なお、老後破綻を防ぎたいなら、保険で何とかしようと考えるのは考え物です。

老後破綻の防止策としては、なるべく高齢まで年金以外の収入源を確保することこそ有効です。保険はあくまでわき役にすぎません。

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