差額ベッド代の平均・相場~1日1万円超は少数だが東京都民は注意

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先日「大部屋に近い4人部屋でも差額ベッド代がかかることがある」という記事を書きました。@web_shufuです。

しばらく差額ベッド代について書くつもりです。

今日は差額ベッドの料金そのものを見てみます。

差額ベッド代の平均・相場

厚生労働省の「主な選定療養に係る報告状況」によると、一日当たりの差額ベッド代の平均は6,129円です。

1日1,000円未満のものから30万円以上かかるものまで、差額ベッド代は千差万別です。

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差額ベッドのうち、一日当たりの差額ベッド代が、10,800円を超える病床は13%、54,000円を超えるのは1%です。

ところで…先日書いたように、差額ベッドの環境はそれぞれです。

14畳ほどの部屋に4つベッドを置いた部屋から広々とした個室まで、環境の差が大きいです。

これらを十把一絡げにして論じるのは少々乱暴かもしれません 。

部屋の定員別に一日当たりの差額ベッド代の相場を見ていくことにします。

個室の差額ベッド代の平均

厚生労働省の「主な選定療養に係る報告状況」によると、個室の差額ベッド代は1日あたり平均で7,812円です。

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一日当たりの差額ベッド代は、3,240円以下が約1/4、5,400円以下が約1/2、10,800円以下が約81%、16,800円以下が93%を占めます。

仮に半年間入院しても、家計が破たんするようなレベルに達することは少なそうです。

とは言え、個室のうち7%は、一日当たりの差額ベッド代が16,800円を超えます。

こんな差額ベッドを使うのは全力で回避したいところです。

2人部屋の平均

厚生労働省の「主な選定療養に係る報告状況」によると、2人部屋の差額ベッド代は、1日あたり平均で3,130円です。

個室に比べて差額ベッド代はぐっと安くなりますね。

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2人部屋の一日当たりの差額ベッド代は、3,240円以下が約7割、5,400円以下が約88%、10,800円以下が約98%です。

16,800円以下のケースがほぼ100%を占めます。

一日当たり3万円とか5万円かかるような差額ベッドはほとんどないですが、こういうのは全力で回避したいですね。

4人部屋の平均

3人部屋は数が少ないので詳しく触れませんが、4人部屋より少し差額ベッド代が高い程度です。

その4人部屋ですが、「主な選定療養に係る報告状況」によると、1日あたりの差額ベッド代の平均は2,509円です。

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4人部屋の一日当たりの差額ベッド代は、3,240円以下が8割以上、5,400円以下が約92%、10,800円以下が約99%です。

中には、4人部屋で3万円以上の差額ベッド代を取っている病院もありますけどね。

4人部屋の差額ベッド代は大したことはありませんが、4人部屋に差額ベッド代を払わなければならないことにとても抵抗があります。

差額ベッドが全ベッド数に占める割合は2割程度

ところで、病院のベッド数全体のうち、差額ベットの占める割合はどれくらいでしょうか。

これも厚生労働省の主な選定療養に係る報告状況から分かります。

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差額ベッドがベッド数全体に占める割合は19%で2割に満たないんですね。

差額ベッド代が一日あたり税抜き1万円を超えるベッドは全体の2%程度

先程、

差額ベッドのうち、一日当たりの差額ベッド代が、10,800円を超える病床は13%、54,000円を超えるのは1%です。

と書きました。「差額ベッドのうち」を「病院のベッド数全体のうち」に書き換えてみましょう。

病院のベッド数全体のうち、一日当たりの差額ベッド代が、10,800円を超える病床は2.4%(≒19%×13%)、54,000円を超えるのは0.19%(≒19%×1%)です。

びっくりするほど差額ベッド代がかかってしまうケースはあまりありません。

差額ベッドは20%近くあるのに、差額ベッドを使う人は全体の5%

病院のベッド数全体に占める差額ベットの割合は19%でした。

普通に考えれば、入院した人のうち、差額ベッドを使う人の割合も、19%くらいになるはずです 。

ところが実際に差額ベッドを使っている人は5%程度しかいません。

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差額ベッドはどれくらいの人が使っているのだろうか。永田教授が患者調査をもとに利用率を簡易推計したところ、全体での利用率は約4.9%。がんは9.6%、心筋梗塞などは9.3%、脳卒中は3%だった。(データで検証 あなたに医療保険は必要か|マネー研究所|NIKKEI STYLE

余分なお金がかかるから、皆さん差額ベッドの利用は回避しているようですね。

先程、「一日当たりの差額ベッド代が、10,800円を超える病床は2.4%、54,000円を超える病床は0.19%」と書きましたが、実際にそのような高額の差額ベッド代を請求される人の割合は、2.4%や0.19%よりずっと少ないことでしょう。

差額ベッド代の水準は病院によって全く違う

先ほど差額ベッドを利用する入院患者は5%しかいないという話をしましたが、入院する病院によってその割合は変わってきます。

また料金水準も様々です。

差額ベッド代を全くとらない病院もある

病院によっては差額ベット代を全く取らないところもあります 。

例えば、全日本民医連に加盟する病院では、差額ベット代を全く徴収しません

差額ベッド料はいただいていません。(民医連のご紹介 – 全日本民医連

東京の病院は差額ベッド代が高いので要注意

一方、差額ベッド代の徴収にかなり熱心な病院もあります。

ちょっと古い2010年のデータですが、地域別の特徴を見てみると…

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都道府県別の平均値で見ると、都市部と地方との間には大きな差が見られます。最低料金が最も高いのは東京都の6,097円で、最も低い福島県の2,032円に比べて、3.0倍の開きがありました。(急性期病院の差額ベッド料に関する調査結果について | 株式会社ケアレビュー

東京の料金水準は高いですね。

それだけではなく、東京では病院経営が差額ベッド代に大きく依存しています。

地域別、収支科目別では東京の入院収入が全国平均より低い。逆に療養環境収益が際立って高い。平成27年度 病院経営調査報告|公益社団法人全日本病院協会

上記ページの表によれば、東京の病院の療養環境収益(主に差額ベッド収入)は 病院収入全体の4パーセントを占めます。これは全国平均の2.66倍です。

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東京の病院に入院すると、その他の地域の病院に入院するのと比べて、差額ベット(しかも他の地域より高額)をとても熱心に勧められそうです。

下記記事から東京都内で差額ベッド代が高い病院のTOP10を作ると…

こうなります。
2016-12-02-special-recuperation-room-top10-tokyo

迂闊に差額ベッドを使うと、1日20万円近くの出費になりかねません。

東京都民の方は、私立大学病院やその他の大病院に入院する際は、特に注意した方がよさそうです。

差額ベッド代は怖い!でも、民間の医療保険は頼りにならない

入院時に差額ベッドを使うとなると、特に長期入院をした場合に、かなり高額の出費が予想されます 。

差額ベッドを利用するなら何らかの形で資金準備をすることが必要です 。

高額の資金準備といえば保険を思い浮かべる方も多いと思います。

しかし残念ながら、一般的な民間保険会社の医療保険では、差額ベットに対する備えとしては不十分なことが多いです。

これについてはまた次回に書きます。

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