所得区分別:自己負担限度額と限度額計算式(高額療養費)

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民間医療保険は不要かも!高額療養費制度だけで医療費はこんなに安く済むというエントリを先日書きました。@web_shufuです。

高額療養費制度における、所得区分ア~オ、それぞれの自己負担限度額と限度額計算式をまとめました。

区分ア

区分アの一月の医療費自己負担限度額は次のように決められています。

  • 252,600円+(その月の総医療費-842,000円)×1%

区分アは高所得者ですから限度額が高く設定されています。

その月の総医療費をx万円、高額療養費算定基準額(その月の医療費自己負担限度額)をy万円とすると

$$\color{orangered}{y=25.26+0.01(x-84.2)} $$

一方、その月の総医療費をx万円、自己負担額をy万円とすると

$$\color{midnightblue}{y=0.3x}$$

二つの一次関数をグラフにすると(単位:万円)

区分アにおいて、その月の総医療費・自己負担額・高額療養費算定基準額(その月の医療費自己負担限度額)の関係を表したグラフ

となります。

グラフの交点より右側では、自己負担分が高額療養費算定基準額より大きくなるので、高額療養費制度による給付が行われます。

$$ \begin{cases}
y=25.26+0.01(x-84.2)\\
y=0.3x
\end{cases}
$$

を解くと

$$ (x,y)=(84.2,25.26) $$

となるので、その月の総医療費が84.2万円を超える(自己負担が25.26万円を超える)と高額療養費制度による給付が行われます。

医療機関の窓口では医療費の3割を一旦支払わなければなりませんが、その支払い金額と高額療養費算定基準額の差額(グラフでは黄色で塗りつぶしたところ)が後日戻ってきます。

実際の、総医療費、窓口での3割負担、自己負担限度額、後日給付額を表にすると以下のようになります。(単位:万円)

総医療費 3割負担 限度額 後日給付
0 0 24.42 0.00
20 6 24.62 0.00
40 12 24.82 0.00
60 18 25.02 0.00
80 24 25.22 0.00
100 30 25.42 4.58
120 36 25.62 10.38

このように、民間医療保険に加入しなくても、医療費が青天井に膨らむことはなく、区分アに属するような高所得者でも医療費の自己負担限度額は一月あたり 約26万円です。

区分イ

区分イの一月の医療費自己負担限度額は次のように決められています。

  • 167,400円+(その月の総医療費ー558,000円)×1%

その月の総医療費をx万円、高額療養費算定基準額(その月の医療費自己負担限度額)をy万円とすると

$$\color{orangered}{y=16.74+0.01(x-55.8)} $$

一方、その月の総医療費をx万円、自己負担額をy万円とすると

$$\color{midnightblue}{y=0.3x}$$

二つの一次関数をグラフにすると

区分イにおいて、その月の総医療費・自己負担額・高額療養費算定基準額(その月の医療費自己負担限度額)の関係を表したグラフ

グラフの交点より右側では、自己負担分が高額療養費算定基準額より大きくなるので、高額療養費制度による給付が行われます。

$$ \begin{cases}
y=16.74+0.01(x-55.8)\\
y=0.3x
\end{cases}
$$

を解くと

$$ (x,y)=(55.8,16.74) $$

となるので、その月の総医療費が55.8万円を超える(自己負担が16.74万円を超える)と高額療養費制度による給付が行われます。

医療機関の窓口では医療費の3割を一旦支払わなければなりませんが、その支払い金額と高額療養費算定基準額の差額(グラフでは黄色で塗りつぶしたところ)が後日戻ってきます。

グラフの交点が区分アに比べてずいぶん左下に移動しました。後日返還額をあらわす黄色の部分が大きく拡大しています。

実際の、総医療費、窓口での3割負担、自己負担限度額、後日給付額を表にすると以下のようになります。(単位:万円)

総医療費 3割負担 限度額 後日給付
0 0 16.18 0.00
20 6 16.38 0.00
40 12 16.58 0.00
60 18 16.78 1.22
80 24 16.98 7.02
100 30 17.18 12.82
120 36 17.38 18.62

区分イの場合、民間医療保険に加入しなくても、医療費自己負担分の天井は一月あたり約17万円です。

区分ウ

区分ウの一月の医療費自己負担限度額は次のように決められています。

  • 80,100円+(その月の総医療費-267,000円)×1%

その月の総医療費をx万円、高額療養費算定基準額(その月の医療費自己負担限度額)をy万円とすると

$$\color{orangered}{y=8.01+0.01(x-26.7)} $$

一方、その月の総医療費をx万円、自己負担額をy万円とすると

$$\color{midnightblue}{y=0.3x}$$

二つの一次関数をグラフにすると

区分ウにおいて、その月の総医療費・自己負担額・高額療養費算定基準額(その月の医療費自己負担限度額)の関係を表したグラフ

グラフの交点より右側では、自己負担分が高額療養費算定基準額より大きくなるので、高額療養費制度による給付が行われます。

$$ \begin{cases}
y=8.01+0.01(x-26.7)\\
y=0.3x
\end{cases}
$$

を解くと

$$ (x,y)=(26.7,8.01) $$

となるので、その月の総医療費が26.7万円を超える(自己負担が8.01万円を超える)と高額療養費制度による給付が行われます。

医療機関の窓口では医療費の3割を一旦支払わなければなりませんが、その支払い金額と高額療養費算定基準額の差額(グラフでは黄色で塗りつぶしたところ)が後日戻ってきます。

グラフの交点が区分イに比べてずいぶん左下に移動しました。後日返還額をあらわす黄色の部分がさらに大きく拡大しています。

実際の、総医療費、窓口での3割負担、自己負担限度額、後日給付額を表にすると以下のようになります。(単位:万円)

総医療費 3割負担 限度額 後日給付
0 0 7.74 0.00
20 6 7.94 0.00
40 12 8.14 3.86
60 18 8.34 9.66
80 24 8.54 15.46
100 30 8.74 21.26
120 36 8.94 27.06

区分ウの場合、民間の医療保険に加入しなくても、医療費自己負担分の天井は一月あたり約9万円です。

区分エ

  • 57,600円

区分エの高額療養費算定基準額(その月の医療費自己負担限度額)は57,600円です。

区分ア~ウのように総医療費に応じて変動することはありません。

区分エにおいて、その月の総医療費・自己負担額・高額療養費算定基準額(その月の医療費自己負担限度額)の関係を表したグラフ

グラフに示すまでもありませんが、自己負担額が5.76万円を超えると、高額療養費制度による給付が行われます。

グラフの交点が区分ウに比べてもずいぶん左下に移動しました。後日給付される部分がさらに大きくなりました。

実際の、総医療費、窓口での3割負担、自己負担限度額、後日給付額を表にすると以下のようになります。

総医療費 3割負担 限度額 後日給付
0 0 5.76 0.00
20 6 5.76 0.24
40 12 5.76 6.24
60 18 5.76 12.24
80 24 5.76 18.24
100 30 5.76 24.24
120 36 5.76 30.24

区分オ

  • 35,400円

区分オに該当する方は、無職や無収入であるなど、何らかの事情で低所得者となっている方です。

高額療養費算定基準額(その月の医療費自己負担限度額)は35,400円に抑えられています。

区分オにおいて、その月の総医療費・自己負担額・高額療養費算定基準額(その月の医療費自己負担限度額)の関係を表したグラフ

グラフに示すまでもありませんが、自己負担額が3.54万円を超えると、高額療養費制度による給付が行われます。

グラフの交点が区分エに比べてもずいぶん左下に移動して、後日給付額がさらに増えます。

実際の、総医療費、窓口での3割負担、自己負担限度額、後日給付額を表にすると以下のようになります。

総医療費 3割負担 限度額 後日給付
0 0 3.54 0.00
20 6 3.54 2.46
40 12 3.54 8.46
60 18 3.54 14.46
80 24 3.54 20.46
100 30 3.54 26.46
120 36 3.54 32.46

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