クレジットカードを比較するサイトでは、ポイント利用時の交換レートを使って還元率が計算されています。
一見客観的な指標に見えますが、機械的に計算された還元率を鵜呑みにしてカードを選ぶのはよくありません。
ポイントで還元される場合は、ポイントを使って初めて「還元された」と言えるのです。
クレジットカードを還元率で選ぶなら、ポイントの使い勝手を加味しないといけません。
「1p=1円」となるのはポイントを使ったとき。
クレジットカードの比較でよく使われる 「1p=1円」という表記は、使用時に1ポイントを1円として扱ってくれることを示すだけです。
使うまではポイントに全く価値はありません。使った時に初めて「1p=1円」の価値を持ちます。
ポイントは使われてはじめてカード会社からの還元として扱うことができるのです。
手間をかけなくても使い切れる REX CARD のポイントは現金とほぼ同価値
私はREX CARDを愛用しています。
カード利用代金の1.25%相当のポイントをもらえる高還元率カードです。
ポイント消費のために必要な手間が限りなく小さいです。
REX CARD のように、ポイント消費の手間が限りなく小さい場合は、ポイントには現金と同等の価値があります。
特に何も考えなくてもポイントを100%使い切れる
ポイントはカード利用代金からの値引きとして使えます。
つまり、カードが利用できる買い物の全てで、ポイントを使えるのです。
例えば、毎月のカード利用額が10万円の場合、1500円相当のポイントがもらえます。
毎月の利用額が10万円ですから、ポイントは簡単に使い切れます。
利用手続きも簡単
ポイントの利用手続きは簡単です。
所定のウェブサイトで、利用ポイント数を入力して決定ボタンを押すだけ。
後日請求明細が届いたときに、利用代金からポイント分が減額されたのを確認することができます。
ポイントを腐らすことなんてありえない
REX CARD は、ポイントの使い道が広く、利用手続きも簡単です。
ポイントを使えずに腐らせてしまう恐れはないので、還元率1.25%は額面通り受け取ることができます。
手間をかけないと使えないリクルートカードプラスのポイントは価値が低い
手間をかけないと使えないポイントは、現金より著しく価値が低いです。
場合によってはほぼ無価値になります。
私がリクルートカードプラスを使った場合で考えてみましょう。
リクルートカードプラスは高還元率で有名なカードですが、ポイントの使い勝手を考えると、そこまで高還元率とは言えないことが分かります。
ポイントを使い道が狭いため、買い物時の選択肢を制限される
リクルートカードプラスは、カード利用代金の2%相当のリクルートポイントが付与されます。
しかし、このポイントの使い道が狭いです。
結局のところ、リクルートポイントかポンタポイントが使える店でないと利用できません。
カード決済による買い物すべてでポイントが使える REX CARD と比べると使い勝手が悪いです。
価格比較が面倒になる手間
ポイントを使える場所が限られるので、買い物の際の価格比較も面倒になります。
というより、ポイントを使える店と、使えない店で正確に価格比較できる人なんています?
例えば、ある商品が、ポイントを使える店では100円で、ポイントを使えない店では99円で売られていた場合、どちらが安いか即答できますか。
私なら、99円のほうが安いと即答するのですが、それが客観的に見て正しい答えかというと、そこまでの自信はありません。
ポイントを腐らせる可能性が高くなる
ポイントを使える場所が限られるということは、使えないまま使用期限が到来するポイントが増えるということです。
ポイントは使って初めて還元されたと言えるのですから、ポイントを腐らせてしまっては、その分が還元されていないのと同じことです。
ポイント消費のために合理的ではない買い物をする
ポイントが腐ってはもったいないので、たいていの人はもらったポイントを何とか使おうとします。
その際、自分自身が納得できる合理的な買い物にポイントが使えるなら問題ありません。
しかし、ポイントが腐りそうになると、ポイントを使うためだけに、普通ならあり得ない買い物をするケースがあるんですよ。
ポイント使うために割高な買い物をするなんて本末転倒。
その無駄遣い分で実質還元率は下がります。
賢く使うための手間が大きなロス
リクルートカードプラスの見かけの還元率は2%です。
還元率1.25%の REX CARD から乗り換えると、還元率が0.5%ほどアップしそうですよね。
毎月のカード利用代金が月々10万円なら、リクルートカードプラスを抜かりなく使えば、月に500円ほど得する計算になります。
しかし、リクルートカードプラスを賢く使うために余分にかかる手間と時間は、月額500円ほどの利益では埋められないと判断しました。
逆に、今まで通りの消費行動で、特に何も考えなくてもポイントを抜かりなく使い切れるのなら、リクルートカードプラスは実質的にも高還元率です。
しかし、そんな人はそう多くはないでしょう。
還元率は自分で計算し直すべき
クレジットカードのポイント還元は、ポイントを付与されただけでは還元されたとは言えません。ポイントを使って初めて還元されたことになります。
使い勝手の悪いポイントを何とか使おうとして、ポイントを使うためだけに無駄遣いをすれば、その分ポイント還元のメリットは少なくなります。
使い勝手の悪いポイントを何とか使おうとするのにかかる手間と時間もばかになりません。
使い勝手の悪いポイントをもらったところで、手間と時間がかかるばかりで得られるメリットは少ないです。
そういうわけで、利用代金とそれに対して付与されるポイントから機械的に計算された還元率を、クレジットカード比較の物差しとするのはよくありません。
自分にとって、そのカードを使うことがメリットがあるかどうかを、自分で判断しないといけません。