健康保険など公的医療保険の種類~自分が加入する制度を把握しましょう

更新

2016-10-26_1023

当ブログでは、老後の準備として民間保険会社の運営する医療保険の必要性を検討しています。

それには自分が加入している公的医療保険の種類と保障内容を把握することが欠かせません。

特に、共済組合や一部健康保険組合では、高額療養費や傷病手当金がとても手厚くなっているケースがあります。

公的医療保険の保障内容をしっかり把握しないで民間保険会社の医療保険に加入すると、不要な保障を付けて保険料の無駄遣いにつながる可能性があります。

注意が必要です。


公的医療保険は制度ごとに保障内容が違う

公的医療保険は国が音頭を取って運営している医療保険です。

複数の制度があるのですが、実は、加入している制度によって保障内容は大きく違います

中でも高額療養費や傷病手当金は違いが目立つところです。

高額療養費制度は制度ごとの差が大きい

高額療養費制度は、一か月の医療費自己負担額に上限を設け、医療費の自己負担額が際限なく膨らまないようにしてくれる制度です。

月収30万円程度の一般的なサラリーマンの場合、医療費自己負担額の上限が一月当たり9万円未満

だと説明されることが多いです。

これが確かに法定給付水準なのですが、公務員が加入する共済組合や一部優良企業の健康保険組合では、医療費自己負担額の上限はもっと少ない金額で済むようになっています。

傷病手当金も差が大きい

傷病手当金は、怪我や病気で働けない間、一定の収入を保障してくれる制度です 。

怪我や病気で働けない間、最長1年半にわたって、月給の3分の2が給付される

と説明されることが多いです。これが法定給付水準です。

しかし、公務員が加入する共済組合や一部優良企業の健康保険組合では、傷病手当金が月給の3分の2以上もらえたり、一年半以上の期間にわたってもらえたりもします

一方、国民健康保険組合では、傷病手当金は全くもらえません。

公的医療保険制度の種類

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図からわかるように公的医療保険制度には大きく分けて6つの種類があります。

先程もふれましたが、共済組合や健康保険組合の保障内容の手厚くなっています。

この二つの加入者を合わせると約3割に達しますから、通常より手厚い保障を公的医療保険から受けられる人は案外多いのです。

以下、簡単に説明しますので、他人事だと思わずしっかり読んでください。

※船員保険については加入者が少ないため説明を割愛します。

共済組合

共済組合は公務員や学校職員が加入する公的医療保険です。

共済組合に加入する人は公的医療保険加入者の7%ですが、一般に最も保障内容が充実しています。

例えば私の妻と同じ三重県の教職員の場合、高額療養費制度の付加給付などが充実しているため、医療費の自己負担額の上限は一月あたり5,000円程度に抑えられています。

また、傷病手当金の付加給付なども充実しているため、病気やケガで働けなくなってからも、3年半はある程度の収入が確保されます。

公務員や学校職員で、民間保険会社の医療保険・就業不能保険・所得補償保険などに加入している方は、 必要のない保障を付けてしまっている可能性があります。

今一度ご自身の加入されている共済組合の保障内容を確認し、既に加入している医療保険を見直すことをお勧めします。

ちなみに、妻が公務員である我が家でも、2015年に保険を見直したのですが、医療保険を中心にかなり無駄が見つかりました。

一月あたりの無駄遣いは大したはことありませんが「ちりも積もれば山となる」です。しっかり見直してください。

健康保険組合

健康保険は給与所得者が加入する公的医療保険制度です。全体の半数以上が健康保険加入者です。

この健康保険を運営する組織には健康保険組合と協会けんぽがあります。

この二つでは保障内容が大きく違い、おおむね健康保険組合が協会けんぽを上回ります。

冒頭の図でも健康保険組合と協会けんぽをはっきり区別しています。

健康保険組合

健康保険の運営を行う法人を健康保険組合といいます。全体の2割強がここに加入しています。

常時700人以上従業員がいる事業所が運営します。併せて3,000人以上の従業員がいる同種同業の事業所が共同で設立する場合もあります。

健康保険組合では、高額療養費や傷病手当金について、法定給付水準を上回る給付(付加給付)を行っていることが多いです。

付加給付を行う健康保険組合は共済組合に次いで保障内容が手厚いと言えます。

一方で付加給付を全く行わない健康保険組合もあります。

協会けんぽ

協会けんぽも健康保険を運営する組織の一つです。

独自の健康保険組合を持たない企業の従業員が加入します。全体の3割近くがここに加入しています。

協会けんぽでも高額療養費制度や傷病手当金の仕組みはあります。

しかし協会けんぽでは法定給付しか行わないため、付加給付を行う健康保険組合や共済組合に比べて保障内容が落ちます 。

国民健康保険

共済組合や健康保険に加入しない人(個人事業主や無職の方)が加入する公的医療保険制度が、国民健康保険です。各市町村が運営しています。

全体の3割近くがここに加入しています。

高額療養費制度は有りますが、法定給付のみで付加給付はありません。また傷病手当金は有りません 。

国民健康保険は、傷病手当金がない分、共済組合や健康保険に比べて保障内容が圧倒的に劣ります。

怪我や病気に対する備えとして、民間保険に入る必要性は高くなります。

傷病手当金の代役としての役割を果たしてくれるような保険に加入するといいでしょう。

それには、医療保険よりも、就業不能保険や所得補償保険が適していると思います。

国民健康保険組合

実は国民健康保険には市町村の他にも運営主体があります。

健康保険に健康保険組合があったように、国民健康保険にも国民健康保険組合があるのです。

国民健康保険組合は同業の個人事業主事業者が加入する組織です。

市町村が運営する国民健康保険と異なり、国民健康保険組合には、傷病手当金を給付してくれるところもあります 。

ただ、傷病手当金を給付してくれる場合でも、健康保険のように1年半にわたって給付してくれることは殆どありません。

国民健康保険組合は、市町村が運営する国民健康保険に比れば保障が手厚いですが、健康保険ほどではありません。

後期高齢者医療制度

75歳以上になると全ての人が加入する公的医療保険制度が後期高齢者医療制度です。

保障内容は国民健康保険と大きく変わりませんが、年齢を重ねた分、高額療養費制度などが手厚くなっています 。

民間保険会社の保険を検討する前に、強制加入の公的保険の保障内容を把握しましょう

医療保険について考えるなら、まずは自分の持っている保険証を再確認して、自分が加入している公的医療保険がどのような制度なのかを把握することです。

次に、自分が加入する公的医療保険がどのような保障をしてくれるのかを把握しないといけません。

特に、高額療養費や傷病手当金については、ネットで調べるだけで終わらずに、勤務先や市町村役場に問い合わせて確認したいところです。

民間保険会社の医療保険に手を出すのは、医療保険が必要だと判断できてから

民間医療保険の必要性は、公的医療保険の保障内容と自分のライフプランを頭に入れて判断します 。

その結果「保険が必要だ」となれば、ここでやっと民間保険会社の保険を物色して比較することになります。

この段階まで来たなら、保険ショップに行ったり保険外交員を呼んだりして、具体的な保険商品について相談したりするのもいいでしょう

保険も買い物の一つです。正しい手順を踏んでなるべく合理的に買い物をしたいところです。

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