保険の指定代理請求人は可能な限り指定しておいた方がいい

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2016-05-26-eyecatch-siteidairi-seikyu

保険金は受取人が請求して初めて支払われるものですが、重い病気にかかっているなどの事情で、受取人が請求することが不可能な場合があります。特に受取人が高齢になるとそのような状態になる可能性が高まります。

その際、受取人に代わって保険金の請求手続きができる人を、指定代理請求人といいます。

メリットは多い一方、デメリットは最初の手続き時の手間だけという仕組みですので、保険を契約したらできるだけ指定するようにしたいです。

指定代理請求人を置くことができる保険契約

全ての保険契約で指定代理請求人を置くことができるわけではありません。

どの契約で指定代理請求が使えるかは保険会社ごとに異なりますが、死亡保険金の請求については指定代理請求制度が使えないことが多いです。

指定代理請求ができるのは、おおむね以下のパターンに分かれます。

受取人=被保険者の場合の保険金・給付金受け取り請求について

疾病を条件とする保険金は、通常は被保険者が受取人となっているのですが、被保険者本人が請求不可能な病状となっていることは十分に考えられます。

指定代理請求人制度は、このような状況に陥った被保険者のために作られた制度です。したがって、以下のような保険金・給付金では指定代理請求が認められます。

  • 入院給付金
  • 手術給付金
  • 高度障害保険金
  • 特定疾病保険金
  • リビング・ニーズ特約保険金
  • 介護保険金

また、保険会社によりますが、養老保険の満期保険金など、病気と関係なく支払われる保険金であっても、被保険者が受取人となる保険金・給付金については指定代理請求人による請求を認めている場合があります。

契約者=被保険者の場合の保険料払い込み免除請求について

指定代理請求人と言えば、保険金や給付金の請求に関するものに注目が集まりますが、それだけではありません。

被保険者が契約者でもある場合のの「保険料払込免除」についても、指定代理人による請求が認められています。

指定代理請求人になれる範囲と手続き

指定代理請求人を指定するには通常は指定代理請求特約を結びます。

特約ではなく、最初から契約時に、受取人とともに指定代理請求人を指定することになる保険契約もあります。

指定代理請求人には誰を指定してもよいというわけではありません。

原則として、一定の範囲の親族のみ指定代理請求人となれます。

例えばライフネット生命の場合は以下のように規定されています。

指定代理請求人に指定できる範囲
(1) 被保険者の戸籍上の配偶者
(2) 被保険者の直系血族 (直系血族がいないときは兄弟姉妹、兄弟姉妹もいないときは甥姪)
(3) 被保険者と同居し、または被保険者と生計を一にしている 被保険者の3親等内の親族

ここまでで「一定の親族の範囲」が書かれています。
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ところで、一定の親族以外にも指定代理請求人になれる人がいます。ライフネット生命の規定には以下のような記述もあります。

(4) つぎの範囲内の者。ただし、会社所定の書類等によりその事実が確認でき、かつ、被保険者のために保険金を請求すべき適当な理由があると会社が認めた者に限ります。
a.被保険者と同居し、または被保険者と生計を一にしている者※1  
b.被保険者の療養看護に努め、または被保険者の財産管理を行っている者  
c.その他、上記abと同等の特別な事情がある者として会社が認めた者

内縁のパートナーや同性のパートナーも、指定代理請求人となれる可能性が高いです。

指定代理請求人は複数指定することができますが通常は一名だけです。

指定代理請求人として配偶者を指定している場合、万一離婚した場合には指定代理請求人を変更する手続きが必要です。

なお、配偶者の離婚以外でも、保険契約が継続している限り、指定代理請求人はいつでも変更することができます。

指定代理請求人がいないと

指定代理請求人が役に立つのは、本来の保険金受取人の病状が重い場合だけではありません。

例えば、余命告知が本人には行われず家族のみに対して行われている場合、余命が宣告された当の本人はそれを知らないので、リビングニーズ特約保険金を請求しようがありません。

こういう時に指定請求代理人がいないと特約保険金を請求できる人が誰もいません…

指定代理請求人は保険金支払事由が発生してから指定することはできませんから、指定代理請求人を指定できる保険を契約したなら、すぐに指定しておきたいところです。

事前に指定しておかないと面倒なことになるケースがあります。

指定代理人が未成年である場合

未成年の方が保険金の請求を行うのは困難ですが、現実として指定請求代理人として、未成年の方が指定されている場合はあります。

この場合の取り扱いは保険会社によって異なります。

日本生命の場合は親権者や後見人が請求すること許していませんが、

保険金などのご請求時に、指定代理請求人が未成年などの理由によりご請求意思の表示が困難で手続きができない場合には、指定代理請求人の親権者や後見人などによる請求手続きはできませんので、ご注意ください。(保険金等の請求に関する特則について | 日本生命保険相互会社

一方、ライフネット生命の場合は、親権者や後見人による請求手続きを容認しています。

お手続きの時点において、保険金受取人または指定代理請求人に指定されているお子様が未成年者の場合は、未成年者であるお子様に代わり、その親権者、もしくは未成年後見人にお手続きを行っていただきます。(未成年者を保険金受取人・指定代理請求人にした場合の請求手続きは?(FAQ) | 生命保険・医療保険のライフネット生命

全く対応が違います。

ただ、いずれにしても、指定請求代理人に未成年を指定するのは避けたいところですね。